知らない人が増えていた

「ところで!冷慈さん!コレ誰だよ!!」


なんだか騒がしいような声がしてゆっくり目を開ければ、冷慈によく似た人と女の子、それと冷慈がいた

寝ぼけているので、会話はちゃんとは聞えてこないので、ゆっくり起き上がってみると多分話の本題であろう会話が聞えた


「ちなみに、俺は元々、雷神だぞ」

「え!?柊さん、え!?」

「俺は、北欧神話のフォルセティかな」


あぁ……そういえば、俺は、なんだったかな……
記憶を戻して、俺は自分が指名されたその名前を呟いた


「……俺は、歳徳神…。日本神話……」


俺のその声に驚いたというように冷慈が振り向いた


「宋壬!お前までもか!」

「……なんだか、わかんないけど」


実際、本当に何がなんだかいまだ理解してないし信じてもない
枷とかいうので、手首になんか赤い紐みたいなものをつけられたらしい(俺が寝てる間に)けど、別に人間なんだからこんなものもいらないのに

でも、かっこいいからつけてても問題もない


「そういえば、さっき冷慈叫んでたよね……?何かあったの?」

「!!!い、いや!?何も!?」

「……え、でも、冷慈の声……」

「……宋壬シャラップ」


もうワイワイともしていない外を窓越しに見てみる
さっきまであそこで皆が楽しそうにしていたんだと思うと少しだけ羨ましい気もした


「あの……それで、私が」

「あぁ、聞いてるぞお嬢さん。草薙結衣だろ?」

「かわいいお嬢さんだよね柊」

「あぁ、そうだな」


見てみればさっき寝ぼけた視界にはいった女の子が一人、一生懸命に話をしていた


「それで、皆さんにも一緒に授業にでて頂きたいんです!」

「心配せんでもこいつ等はまじめなほうだから出てくるだろ。宋壬は…まぁ、うん」


あえて、俺のことは言わなかったんだろう。でも、こんな新しいところでなら、何か俺を満たしてくれるものもあるんだろうか


「……俺も、授業出るよ。……これで、いい?」

「!!」

「はい!!ありがとうございます!!」


(冷慈の驚いた顔は少しだけ面白い)

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