![]() 「人間を学び、愛を知れ。そうでなければ一生、私の手元だ」 そう九龍とかいう偉そうな神様に言われたから、仕方なく、現在私は人間の姿にされて面倒だと思いながらも学校とかいうものにやってきた。 「こーんにちはぁ」 「げっ!俺の本編荒らしたレナちゃん!」 「わぁーお姉ちゃんだぁー!」 どうも。貴女の本編を壊した私です。まぁ、そんなことは置いておいて、あたりをキョロキョロとする。 九龍さんのお話じゃ、ここには私ともう一人、とんでもない妖怪さんが来ているらしいのだ 「あー!え、俺!?」 「!?だ、ダメだからな!冷慈さんをこれ以上殺させねぇからな!?」 「……うるせぇな、冷慈くんに尊くんがよ。ホモかよ気色わっるい」 どうやらあのお兄ちゃんのクリソツさんのようだ。 そうだそうだ、風神さん、妖怪でもあるんだったね。 制服がもう破けてるのはこの際気にしない。 きっとダメージ加工だね!と思っておこう。 「こんにちは、だねっお仲間さんでしょ?」 「誰、お前」 「お邪気だよ〜邪気神!九龍さんに無理やりここに連れて来られたんだよ!」 「あ、そう」 「……人間のときは黒月彪っていう名前使えって言われたから、彪って呼んでね!」 「は?アンタの名前なんで俺が呼ぶ必要があんだよ」 「え」 どうやら、とてもコミュニケーションができない人のようで、彼は私を睨みつけてからどこかへ出て行きましたとさ、チャンチャン。 何あれ〜!すっごい許せない! きーっっと地団太を踏む私を麗菜ちゃんが驚いたように見ている。 またディディくんもらっちゃうぞそんな目で見てると。 と睨めば、にっこりと笑顔をむけられた、わぁ気持ち悪い 「黒月彪ちゃんって名前になったんだ?へぇ、いいこと聞いたなぁ。ねぇディディ?」 「そうだね〜。彪ちゃん、相変わらず性格悪そうだね〜」 「わぁ、褒めてもらえて嬉しいなぁ!」 (んなわけないでしょーが、ウザいんだからこの二人は特にさぁ) 嫌だ嫌だと思いながら、完全にへし折られた気分を忘れるために私も教室とか言うところを出て宛てもなく歩き回る 丁度、山の方角を見たとき、山へと進んでいっているさっきの人を見つけた。 「……へへーん!嫌がることしてあげちゃお!」 あの様子じゃ、他人と一緒にいること自体が嫌なようなので、わざと嫌がらせ目的で追いかける。 さっきは酷いこと言ってくれちゃってさ。 仕返ししなきゃ。 後を追って、山を登っていけば、使われていない何やら何かの練習場みたいな小屋の中からトントントンと打ち付けているような音がする ……うーん、怪しい。 「……!」 窓からチラッと覗けば、さっきの妖怪さんがあたりにノコギリだとか木材に金具にドライバーから何からを置いてトントンカチカチしていた。 凄い!すごいことしてる!とハイテンションで小屋へ足を踏み入れた 「凄いね!何作ってるの〜?見せて見せて〜!」 「!!何で来た、来るな。邪魔だ」 「わわっ……!」 ぶわっと小屋の中なのに暴風が吹いてきて、流される。 その結果、小屋から追い出されました。 「もー!なんなのー!名前ぐらい教えてよねー!!私は教えたでしょー!!意地悪さんだなー!」 窓からそう叫べば一本釘が飛んできた 危ない、死んじゃうところだった 「……妖風一颯。もういいだろ、さっさ戻れこっち来んな」 「一颯くん!やだー!入れてくれるまでここいるー!何作ってるの?」 「……うぜぇ」 つくづく失礼な男である。 「もーいいですよーだ、そんなんじゃ人間なんて学べないねー!一生あの意味わかんない神様の下僕だね!かわいそーな一颯くん〜!」 「いいから帰れ邪魔」 あまりに失礼すぎる、これぐらいは私でもわかる。 せーっかくお仲間同士仲良くしてあげようって思ってたのにさぁ〜。とまた機嫌悪く学校へと戻る やだやだ!あーいう独りよがり系男子は特にね! (うーん、やっぱりいい男といえばディディくんだよねぇ) ×
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