確信した結論
「……結衣ちゃん!変えよう、この蔦の出所を探そう、そっちのが早そうだ」
「はい!」
俺と結衣ちゃんのやり取りが聞えたのか、襲い来た蔦から逃がすためか冷慈が風を操って結衣ちゃんを即座に移動させた
その先は、私のいる真下
どうやらそこから蔦が出ているらしい
「刺せ!!結いちゃん!そっから!」
「はい!!あっ……嘘!天叢雲剣が!!」
「っ、姉ちゃん!!」
その声だけで下で何が起こったかは理解できた。天叢雲剣さえも飲み込まれてしまったんだろう
途端に、蔦が俺までを締め付けだした
「あああああああああ!!!!!!」
ひどく広がった痛みに思わず絶叫をあげる
痛い痛い痛い。
天叢雲剣の力なのか、さっきよりもずっと増したその力は俺の間接をありえないほうへと曲げてしまうんじゃないかとさえ思う
「麗菜ちゃん!!」
「う、あ……ああああ!!」
「麗菜さん!!あ、天叢雲剣さえ、あれば……」
(くっそ……!!根元じゃない、ってことかよ……じゃあ、どこ切れば……)
痛みに絶叫しながら、ゆっくりと目を回せば、あの私が震えていた。
恐がれば恐がるほど、それに反応して、俺を締め付ける蔦が悪化している
(……アンタ、か……これさえ、外れて、くれ、れば……!)
この蔦さえ外れてくれれば、すぐに、止めれるのに
やっと方法が分かったのに、蔦は自分では断ち切れないわ、緩んでもくれない
「麗菜ちゃん!そういうときにオレのこと頼ってほしいんだけど、な!!」
ズサッという音がして、一気に身体を締め付けていた蔦が消えた
もちろん急なそれについていけず俺も落ちそうになる
「っよいしょっと。大丈夫?」
「あ、りがと……。も、大丈夫……あとは、任せて。これ、止めてみせるから」
(その瞳に宿るは確信)
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