どうしたらいい?

「!!そんな……!なんで麗菜なんだよ!ユウジさん!」

「ルアくーんうるさいですよー。パパに言いつけちゃうぞ☆」

「いやいや!!んな落ち着いて言うことか!」


ルアが何か言っている。俺はどうすればいいのかすらもわからなくなっていた。頭の中が真っ白だ


「麗菜、しっかりしなさい。これぐらいで情けないわね」

「あ、あ……ごめんなさい……」

「まぁ、とにかく、邪気ってのを追っ払うにはお前がなんかをどうにかしなきゃいけねぇってことだな。お前が引鉄だからな」


お前のことだからお前が蹴りをつけろ。とそう言いたいんだろう。
分かってる。本当は。森にいる私のせいだということは。

行かなきゃ。これ以上悪化する前に


「…………」

「麗菜ちゃん!?どこ行く気だよ!」

「決まってるでしょ。止めに行くんだよ」

「一人で行く気じゃないよね?」


ディディの怒ったような真剣な目が俺を貫くように見ている
息がつまるようなこの空間が嫌いだ。親はまるで他人を巻き込むのかというような表情をしていて、皆は一人で行くなというような表情をしていて

(どっちが正しいのかもわからない……。このままじゃ、だめだ)

どのみち、一人で少し真っ白な頭に色をつける作業をしなければ


「まだ、行かない。ちょっと頭冷やしてくるだけだよ」

「時間がないのを分かってて言ってるのかしら」

「……わかってるよ、お母さんに言われなくても」


そこまで俺も馬鹿じゃないんだから、時間が無いことぐらいは分かってる。昨日の今日でこんなに悪化してるんだから当たり前


「…………結局は、俺が悪いわけか……」


ポツリと呟いたこの小さな声を聞き取れた人間なんかいるわけもない。


(ゆっくり考えてる暇も与えてはくれなさそうだ。これだから嫌いなんだよ)

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