驚愕事件


「レナレナ!!昨日どこに、どこにいたんだい!?」

「あぁ、丁度よかった。私たちもそれが聞きたかったんだ」

「へ?昨日の放課後ならずっとディディといたよ」


次の日は朝から大変だった。食堂であったギリシャ組と北欧組に問い詰められたから
ディディだけはどうして、そんなに問い詰めてるのかわからないという顔をしてた
というわけで、現在二人で困惑顔です。あれです顔文字で言うところのきょとーんって感じのやつ。


「オレと一緒にデートしてたよ〜麗菜ちゃんなら」

「デートじゃねぇしボケ」

「ワオ、それは素敵だね!」

「違うっつってんだろ!てか、なんでそんなこと聞くのさ」


勘違いをされてしまったので、話を本題へと引きずり戻してバルドルの気を逸らす。
そうすれば思い出したと言わんばかりに、ハデスさんとアポロン、バルドルとトールちん、ロキが真顔になった

なんだなんだ、この真剣な空気は


「昨日、アンタはニュソと一緒だったってコト?」

「いやだからそうだってば」

「じゃあ昨日、音楽室にはいなかったんだね?」

「うん」

「講堂!講堂にも居なかったのかい!?」

「いや行ってもねぇし。いたのはビニールハウスだけです」


事実を伝えれば一同顔から血の気がサァっと引いていた。
何事かとディディと俺は完全にハテナ顔をする


「あ、おはようございます。今日は皆さんお揃いなんですね」

「あ、結衣ちゃんと日本神話さんじゃん」


向かい側から結衣ちゃんと日本神話兄弟、それから弟達が来ていた。
ちなみにみづと兄さんはまだ部屋よ。ルアはどうせリーゼント製作中だ


「そういえば麗菜さん、昨日は久しぶりに活動していたんですね」

「へ?何が?」

「歌唱部です。音楽室の前を通ったときに聞えたのでー……」

「え!?俺違うよ!?それ!」


結衣ちゃんのその言葉で、さっきの5人のリアクションの意味を把握した。


「え、でも……麗菜さんの声で……」

「なにそれ、クリソツさんなの?恐い」

「麗菜ちゃん、人事みたいに……」

「いや、恐がってるこれでも」

「そんなドヤ顔で言わないでよ〜……」


ディディにツッコミをいただいた。うむ。満足。
ってそういう問題じゃなかったな。うん

どうせ声質の似た他の誰かだと思うんだけどな〜と思っているときだった


「でも!でもでも!僕が昨日聞いたときはいくら探してもレナレナどころか歌ってる人すらいなかったんだ!」

「俺もだ」

「オレとトールもだよォ」

「……あぁ。バルドルもだ」

「は!?」



(人の居ないところから歌声が流れるわけがないじゃないですか。やだなぁ。幻聴だよきっとな!)

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