乙女心は食べました



「はよー」

「あ!満田!おうおう、昨日はどうだったよー?」


きちんと洗ってもらって乾燥までしてもらった制服をハデスさんに渡され、ありがたくそれに着替えて(ディディとかいたけど気にしてない)なんだか花飛ばしてるディディといつも通りのアポロンと若干困惑してるハデスさんと一緒に登校してきた

教室に入るなり、みづに捕まったけど


「どうもこうもねぇわ……。なんというか……泣かされた」

「おぉ!!ディディも悪よのう」

「ちょっと!!それ違うからね!?」

「え?違くないじゃん」


事実だと思うんだけども。泣いたせいで疲れて寝たわけだしねぇ。
まぁ、アレだ。みづが言いたいことはわかっているが、ここはあえて、勘違いをしておいてもらおう
そっちの方が面白いから(俺的に)


「いや、そうじゃなくて……!」

「おぉー!!詳しく聞きたいですな」

「はぁ?だめだめ。ね。ディディ」

「そ、ソウデスネ……ってそう言うと余計勘違いされるからね!?」

「ほほー!聞いたか!青少年諸君よ!!」


教室中が若干勘違いしているようだ。いや盛大にか。
ターたんは机に顔を伏せてしまった。大丈夫だろうか、ゴンッて凄い音がしたけど
冷慈はそんなターたんの反応を見て楽しんでいるようだ。悪よのう弟よ

ロキは興味津々と言った様子でディディに詰め寄っている。ドンマイ、マイラヴァーズ。


「だから違うんだって……」

「えー何が違うのォー?つまりはそういうコトでしょー!」

「い、いやだからね……」


もうそろそろ俺が限界である
笑いをこらえる的な意味で


「あっはっはっは!!ドンマイ!ディディ!」

「ちょ、麗菜ちゃん!?」

「えー何ー?照れてるんですかねー。マイダーリン」

「!!」

「一晩同じベッドで寝たじゃないですかー」


俺の発言に男子勢がピシッと一瞬動きを止めた
まぁそらそうだろうけど
それに対して、みづは飽きたというか冷めたというか、全部がわかったというような顔をしていた


「……お前がそう言うってことはホントに何もなかったんだな」

「おうよー。ないない。可哀想になー。多感な男子諸君のあの反応よのう、奥さん」

「そうですわね。奥さんの茶番劇も中々でしたわよ」

「あらやだ、恥ずかしいわー!」


(俺が楽しんでる間に少しずつ、自体が悪化しているとは誰も気づきもしなかった)



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