変化に対応難


「……ん」


日の光を感じて、目を覚ました。そこはなんだか見覚えの無い部屋で、なんで自分の部屋にいないのかを少し寝ぼけたままの頭で考える


「−っ!!」

「あでっ」


昨日のことを思い出して慌てて飛び起きれば、横からドシャっという音ともに悲鳴が聞えた

そうです。奴です。奴でした


「おい!ここどこよ!?」

「どこってオレの部屋だよ?」

「平然として答えんじゃねー!」

「うぐぁっ」


朝から一発鳩尾に拳を突っ込んで気づく
俺、なんか服がでかい。スウェット……?


「な、なぁ、俺の制服……つうかコレ……」

「あぁ……結構昨日のビニールハウスで汚れちゃってたから洗ってもらってるよーハデスさんにー。あ、それはオレのー。いやぁ人間ってそんないいもん着て寝てるんだねー」

「まじか、ハデスさんに土下座しよう。そして聞いてもいいかね」

「ん?」

「自分で着替えたの?俺」

「まさか〜。オレに決まってるでしょ〜」


えっと、予想はしてたけど、それってつまり?この腹を見たと?
は?下着ぐらいはまぁいいとしてだな。
腹……。


「そらごめんよ。見たくもないもの見せて」

「え?」

「こんな腹、どうやって断ち切ろうか……ターたんと冷慈に混ざって筋トレしようか……さぁ!君もレッツ筋肉もりもり!ってか!?それはそれでいやだ!!ああああごめんよ!ディディ!」

「と、とりあえず落ち着こうよ。それになんか気にするところがおかしくない?」

「え?」

「え?」


他にどこを気にしろって言うのさ。下着とかほら、裸体じゃないんだからよくない?
まさかそんな「キャッ、ディディのエッチー!」とか「最悪!バカ!変態!」とか真っ赤にして言うようなキャラじゃないしねぇ。


「オレね、仮にも恋人で、麗菜ちゃんの下着姿見たことになるよ?」

「うん?」

「いいの!?」

「だから、大層でもなくてすんませんって言ってるじゃん」

「いや、とても眼福でした。ありがとうございます」

「あ、いえいえ」


あれ?普通のやり取りってこんなんだっけ?いや違うな。あれだ。俺がまたおかしいんだわ。
でもこういうときってどう言えばいいんだろうねぇ


「……」

「あ、あれ?やっぱり怒ってたりする!?」

「……もう、ディディのエッチ」

「……」

「……うわ、俺気持ち悪くねー!!あっはっはっは言ってみるもんじゃなかった!!あっはっは!……って、ディディ?おい?」


(コイツ、固まっちゃってる。とりあえず殴っとこう)

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