novel | ナノ

※豪炎寺がノンケで他全員がほもほもしてる。

きっとギャグ。




初詣行こうぜ!!!



「お―――!人がいっぱいだな!」
「ああ…そうだな」

豪炎寺がはしゃいでいる円堂に対してクールに相槌を打つ。

今日は豪炎寺が円堂に誘われて初詣に来ている。

さすがに人が多くて疲れるな、と豪炎寺は思った。

「ん……?」

遠目に見知った姿を見つけて、豪炎寺は声を上げた。

「あ、あれ不動じゃないか??」
円堂も気付いたようだった。

人混みを避けるようにして壁にもたれかかり腕を組んで立っている。

相変わらず不機嫌そうに眉を寄せている。

どうやら人を待っているようだ。
「おーい、不動!!!」

円堂は躊躇なく声を掛ける。

その一声で不動はこちらに気付き、あからさまに嫌な顔をした。

円堂は不動に駆け寄ってさらに話しかける。

「不動も初詣に来たのかー?」

「それ以外にねぇだろ」

不思議と二人の会話は成り立っていて、豪炎寺はほっとする。

不動のほうも、きちんと答える分前よりマシになったなあと心の中で呟く。

決して口には出さないが。

そうしてしばらく豪炎寺が時々口を挟みながら会話(主に円堂が喋っていた)していると―――――
「ん?あれ、鬼道じゃないか?」
豪炎寺がこちらにやってくる鬼道に気付いた。

いつも付けているゴーグルとマントは今日は着ておらず、ひとつにまとめている髪も下ろしていて、別人の様だ。

鬼道は律儀に、「明けましておめでとう」と三人に言った。

豪炎寺と円堂はそれに応えた。

「鬼道も来てたのか!!」

「あ、ああ…まぁ、な。」

鬼道は苦笑いした。

不動も同様に苦笑いする。

「………おせーよ、鬼道。」

「すまないな、まさかこんなに込むとは思わなかったんだ。」

「…??」

円堂は急に会話をはじめる二人に頭の上に疑問符を浮かべている。
『なんだ…この雰囲気…。』

豪炎寺はどこか居心地の悪さを感じていた。

『なんだろう…この感じ……。』

犬猿の仲のはずの二人の周りにカップルさながらのピンクのオーラが見える……!!!


『いやいや、まてまてまて!!!
鬼道は元々ノーマルだろう!?
不動だって……。

というかそもそもこの二人って仲が悪いんじゃ無かったのか!?』
混乱して豪炎寺は物凄い勢いで色々なことを考えていると、円堂が突然、なにか分かったようで「ああ!」と叫んだ。

「これって……ダブルデートってやつだな!!!」

「「「……は?」」」

まさかここでこの三人の息が合うとは。

鬼道は交互に円堂と豪炎寺を見てから、眉をよせて「む……。」と唸ったかと思うと、二言目に、

「いや、今回は別々に行動しよう。
じゃあな、よろしくやってくれ。円堂。」

そう言うと鬼道は不動の手を取り、豪炎寺を憐れむような目で見て、去っていった。




「…………あの、円堂……?」

「ん?何だ?豪炎寺」

「この手はなんだ………?」

しっかりと握られた手を振りながら豪炎寺は言った。

「いやー、はぐれたら嫌だし、デートだし!!!」

「あ、の…円堂……その…これって、デート…なのか?」

そんな豪炎寺の言葉に、円堂はふ、と笑って。

「俺、最初からそのつもりだったけど?」

「―――――っ!?」

どきん、と胸が高鳴った。

ちょっと格好良い、だなんて思ってしまった。

『まずい、なんでこんなにドキドキするんだ…………!?』

「豪炎寺、行こうぜ!!」


円堂がいつもの顔で笑った。




◆◆◆



「知らなかった………。」

「あの二人か?
まあ、豪炎寺は聡いようで鈍感だからな……。」

「まあ、円堂がああ言ったんだからさすがにわかるよなあー」

「ああ、そうだな…。

ところで不動、あまり円堂と親しくするな。妬ける。」

「はぁ?…………まぁ、あいつ同姓から見てもかっこいいもんなあー」

「――――っ……!」

「大丈夫だーって。

俺は甲斐性なしでもヘタレでも鬼道がいいんだから、さ」

「ふ、不動…………!」

「あ、あんまりくっつくなよ……一応人前なんだからな?

……………家帰ったら覚悟しとけよ。」

「それはこっちの台詞だ。」









よし、落ちない!!\(^O^)/

円堂さんに振り回される豪炎寺が書きたかったのです!

そしてどのカプや人と絡ませてもうちの鬼不はラブいです(笑)

精神的に若干不鬼気味でもおいしいなって←