32.再放送すら見逃せ
黒「壊れてる…だと…?!」
赤「どうした?」
黒「赤司くん!またビデオデッキ壊しましたね?!」
赤「…ん?」
黒「誤魔化しても無駄ですよ。赤司くんしかいないじゃないですか」
赤「だって2号がビデオデッキに入りたいって言ったんだっ!」
黒「2号はそんな事言いません!まったく、キミのせいで録画できなかったじゃないですか。せっかくの火神くんと青峰くんが二人揃っている試合だったのに…」
赤「僕がいない隙に他の男を眺めて楽しんでいるテツヤが悪い」
黒「言い方に語弊がありますね」
赤「そもそもどうして録画なんだ。繰り返し見て直接会えない寂しさでも紛らせるつもりか?僕という人がありながら」
黒「リアルタイムの放送時間中は約束があったので」
赤「また他の男とっ…!」
黒「何言ってるんですか。キミと一緒にいたでしょう?」
赤「…?」
黒「『この時間は、二人とも何も予定を入れずに、一緒にゆっくり過ごす』。一緒に住むと決めた時、約束したじゃないですか。だから、光たちの試合は後回しにしたんです。キミより大切な人はいませんからね」
赤「テツヤぁ…!」
黒「でも二人の試合も観たいので、今度、一緒に試合観戦に行きましょうか」
赤「久々のデートだな!よし、行こう!」
黒「ふふ。楽しみですね」
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