8.往路も復路も切符をなくせ
黒(またなくしてしまいました…。もうお金に余裕もないですし、これは今度こそミスディレクションを使うしか…)
赤「テツヤ」
黒「え?…なぜキミがここにいるんですか?京都で別れたはずじゃ」
赤「テツヤが疲れているようだったから、つい、ね。それより、ほら」
黒「…ボクの切符、ですか?」
赤「ああ。後ろを歩いていたらお前の鞄からこれが落ちるのが見えてね。拾っておいたんだ」
黒「そうですか…すみません。ありがとうございました」
赤「気にしないでくれ。それより、僕の方こそ、すまなかったな。疲れているのに京都なんて遠くまで足を運ばせてしまって」
黒「いえ、ボクも赤司くんに会いたかったですし…」
赤「テツヤ…。大好きだ」
黒「ボクもです」
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