支配(赤黒←赤)

*本誌ネタバレ要素有り







やっと、会えたね。

この時を、ずっと待っていたんだよ。
この左目にお前を映す日を、ずっと。



僕が誰か、なんて、随分酷い事を言うんだね。
僕はお前の恋人、『赤司征十郎』じゃないか。

僕を試しているつもりなのか?
愚かだね。
まぁ、そんな所も可愛いが。


…あぁ、無駄だよ。
あいつには、消えてもらったんだ。

あんな弱い奴には初めから、お前の隣に居続ける資格などなかったんだよ。
あいつは、お前に相応しくない。
そんな奴にいつまでも表にいられても、目障りなだけだろう?



ん?…どうした、そんなに怯えた目をして。
それに震えているじゃないか。


大丈夫だよ。
これからは、僕が、お前の側にいる。


勝手に才能を開花させたあいつ等も、もう知るものか。
愛しいお前を、あんな奴等と関わらせておくのも、我慢の限界だ。



そう。お前は僕だけ見ていれば良いんだよ。

何も考えずに、ただこうして僕だけを感じていれば良い。
そして、この小さな唇が囁くのは、僕への愛だけで良い。


ちゃんと僕の言う事を聞いてくれれば、全て上手く行くよ。
僕に間違いなどない。
僕が全て正しいのだから。


愛してる。



中々震えが止まらないね…。
こんなに冷たくなる程汗をかいて、可哀想に。


ほら、もう大丈夫だよ。
邪魔者は、もう、誰もいないから。


さぁ、笑って。

怖い事など、何もないじゃないか。



ねぇ、





「テツヤ」








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