寒いから
2015/03/19 15:59

「寒いね、ソワレ」
「そうだね。でも、そんなに厚着でも寒いのかい?」
「うん、すっごく寒いなー」
「鍛え方が足りないんじゃないかい?」



稽古から城に戻る途中。
手を擦りながら白い息を吐くソールの腕をぐっと引っ張ると、彼はふらふらとよろけながら僕にどんっとぶつかった。


「やっぱりもっと鍛えないといけないよ、ソール」
「ソワレが急に引っ張るから……え?」


驚いた顔のソールを見ないようにそっぽを向く。



「仕方ないだろ、君が寒い寒い言うんだから」
「うん。仕方ない…よね」


顔を真っ赤にしながら笑うソールとそのまま無言で歩いて城に戻る。

顔も繋いだ右手も熱い。


やっぱりソールの鍛え方が足りないんだ。
明日からの稽古は今日よりも多くしよう、そう思った。









なんでこの二人にしたのかはよく分かりません。




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