女って怖い。怖すぎる。
昨日はもう散々だったぜ…。あの痴態を思い出しては何度枕を濡らした事か…!

徹ちゃん…俺汚れちゃったよ…!!!もう前の様なピュアな体じゃないよーーー!!

女って怖いよーよーよーよーー!!

…思わずエコーしちゃったよ!

「あ…あのっ結城君!今日クッキー焼いてきたんだけど…もしよかったら…っ!食べ…」

「いらない」

「あ……」

ん?…あれって清水とクソ夏野じゃねーか。

相変わらず清水は相手にされてねーみてえだなー。
夏野のあの態度を見るからに清水の事嫌ってますプンプンじゃねーか。
あんなあからさまに拒絶されているって言うのにへこたれない清水のその精神には感心するぜ!

俺だったら徹ちゃんにあんな風に拒絶されたら生きていけないよっ!
まぁ、俺の徹ちゃんはあんな風に人を邪険になんかしない優しい性格の持ち主だけどねっ!
夏野にまであの優しさをやっているのは気に入らないけどさっ!!

あいつが都会から来てこっちに知り合いがいないからって面倒見すぎだよ!徹ちゅわんっ!!
もういい加減1年経つしそろそろ面倒見なくてもいいと思うんだけどっっ!
徹ちゃんは優しいからあんな人でなしな奴でも気になっちゃうのはわかるけどさっ!

てか、学校の女どもといいあいつに構いすぎじゃねーか?今の清水といい。

何をしても無愛想な奴なのによ。あいつと話なんかして何が楽しんだかわからねーぜ!

そもそもあんな顔だけの奴なんかを好きになったのが不運のつきだぜ!諦めるんだな清水っ!

「結城君…」

う…。

……まぁ、でもうん…、ちょっとは清水に同情するよな――…。
影でキャーキャー喚いてる他の女子と違ってどんなにあいつ冷たくされても諦めずに話しかけ様とする姿勢はすごいよな。
俺も毎回徹ちゃんにアタックしては夏野のせいで撃沈だし、清水の事はなんか人事には見えない同族的をものを感じるよなー。

あぁん!俺も徹ちゃんを想うと胸がつまってつまって苦しーよぅ!

・・・って、待てよ。
清水と夏野がくっつけば、徹ちゃんはもう夏野の面倒を見なくてもいいんじゃないか…っ!?

それに邪魔者夏野が徹ちゃんの傍からいなくなれば俺はいつでも徹ちゃんの所へいけるって言う事じゃないかっっっ!

…お、俺、今ものすごくいい事思いついたんじゃね!?

何でこんな事に今まで気づかなかったんだ俺の馬鹿ぁっ!

あぁ、徹ちゃんとのランデブーが今俺の前に…っ。

うふふふ、あはははは。

って、一人で妄想にふけってたら清水がこっちに気づいちまったぜっ!

ちょ、ちょっと声でも掛けてやろうかな…!

徹ちゃんに恋してもう十年の恋愛の先輩であり一個違いとは言え人生の先輩でもあるしなっ!
こいつと夏野がうまくいけば、俺ははれて徹ちゃんとっだしなっ!!俺にとっても良い事づくしだしなっ!!

「よ・・・」

「…なに見てんのよ」

「へ…」

今のドスの聞いた声ってもしや清水からか…?さ、さっきの夏野ん時の声と全然違くないか…?

「聞こえなかった?何見てんのって言っているのよ」

な、なに、この威圧感…。
てかさっきと顔違いすぎるだろっ!

「い、いや…何でもな…」

「ならとっとと去りなさいよ、それとも石投げられたい?3秒以内に私の視界から 消 え て」




……や、やっぱり女って怖ぇ…。



「にー、いち」

ゴンッ!

痛ってぇぇぇ!!

Thanks Clap 10.11.24 hikage.
女って怖いよっ!

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