06
【マダムマルキンの洋装店】
見上げた看板の店は有名だ。ハリーが制服を作った場所。私も、ここで制服を作るのか。
そういえば、ハリーは今何年生なんだろう?もう入学してるのかな?定番の同級生だったりして。他のキャラクターにも会えるのかな?双子とかはやく見たいな。
「うわー」
そんなことを考えながらお店の扉を押したら、想像していたよりも沢山の服が陳列されている店内に頬が緩む。
「いらっしゃい。あら、一人?」
「あ、はい。あの、ホグワーツの制服を、今年入学で」
「まぁ、おめでとう。さぁさぁ、こっちへ来て。採寸するわ」
ふくよかなおばさんに腕を引かれ鏡の前に立たされる。あれよあれよと腕やら肩幅やら測られ、すごく疲れた。
「できるまで店内見てても大丈夫ですか?」
「ええ、もちろん」
着の身着のままこの世界に来てしまった私は私服も持ち合わせていなかった。ダンブルドアが沢山用意すると言ってくれたがそれは断った。何から何まで申し訳なさすぎる。
制服とは別に私服に下着や靴、それに四次元ポケットみたいな四次元がま口ポシェットを購入した。
「あはは、ドラえもんだ」
購入した物もすっぽり入る。魔法の便利さにまたまた感動、などしている場合ではない。次は教科書を買いに行かねば。
店を出る前に書店の場所をおばさんに確認し、今度は一人で賑わう町中へと繰り出した。
[ 14/125 ][*prev] [next#]
[目次]
[栞]