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夏に近づく気配を感じるような澄み切った空の晴れた日、事件は起きた。私は着々と第一巻の最終章に近付いていることを知る。

暖炉の炎の真ん中、やかんの下にある黒いそれを見て私は顔を引きつらせた。


「ハグリッドが君も連れて来るようにって……」


そう言ってハリー達に連れられて今、私は暑すぎて窒息しそうなハグリッドの小屋にいた。

ハリーと話をするハグリッドを睨み付けて数分。



「First name、そう俺を睨むな」

「無理」


面倒なことに巻き込みやがって、この野郎。


「ハグリッド、窓を開けてもいい?ゆだっちゃうよ」

「悪いな。それはできん」


私はハグリッドがチラリと暖炉に視線を向けたのを見逃さなかった。それはハリーもだったようで……。


「ハグリッド、あれは何?」

「えーと、あれは……その……」


落ち着かないハグリッドに苛々した私は冷たく言い放った。


「さっさと言って」

「う……あ、あれはだな……」

「ハグリッド、どこで手に入れたの?すごく高かったろう」


火のそばで屈み込んでいるロンの言葉にようやくハグリッドは話し始めた。

あぁ、何てことだろう。

私は溜め息を零すことしかできなかった。

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