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心読みくん、喧嘩する2

寮に戻って不貞寝。そして朝。文化祭四日目はなんと言っても後夜祭がメインである。初等部は天使の衣装。そんなの恥ずかしくて着れない!なんて言ってたけど、本当はちょっぴり楽しみにしていたのだ。


「うー」

「唸ってたって仕方ないでしょ!ほら、さっさと着替えてちょうだい!」

「スミレちゃん」


正田スミレちゃん。パーマなんて呼ばれてる威張りんぼうキャラ。だがしかし懐いているのだ私は。

スミレちゃんは何でも決めてくれるし、何でも言ってくれるし、何でもやって……はくれない。そんなツンデレキャラなスミレちゃんが私は大好きです。


「スミレちゃん、だって心ちゃんが……」

「どうせ、またあなたが我儘言ったんでしょーよ」

「我儘じゃないもん!ちょっとしたデキゴコロだもん!」

「あんた意味わかってないで言ってるでしょ?」

「うぐっ」


ぴしゃりと言われてしまい、打たれ弱い私はいじいじと床にのの字を書く始末。


「いいから着替えなさい!」

「ぶはっ」


衣装を顔面キャッチした私は渋々天使ちゃんへと変身するのだった。


「あら、案外似合ってるじゃない」


私ほどじゃないけどなんてさらりと言ってのけるスミレちゃんは、もはや神だ。


「髪、上げたら?」

「いい、スースーする」


なんて言ったもんだから、スミレちゃん何とか魂に火がついたらしくあれよあれよと髪を一つに括られて、どこから出したのか真っ白なリボンで飾られたのだった。


「ほら、私天才」


鏡に映る私を見て満足気に笑うスミレちゃん。もう言葉もでない。長めのリボンが鎖骨ら辺で遊んでいるのを恨めしく睨むのだった。

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