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今日も今日とて雲一つない晴天。穏やな海に浮かぶ、鯨。その名もモビーディック号。

空に響く「グララララ」と笑う船長の手には今日も酒瓶が。そしてそれを控えるように言うナース、エリザ。変わらない光景。

甲板にはクルーたち。忙しなく働く者もいれば日陰で昼寝をしている者、ふざけ合ってそのうちまじ喧嘩始めっちゃってる者。


「変わってないなー」


呑気に呟いた私の声は風に運ばれて彼らに届いたようだ。きょろきょろ辺りを見渡している彼らに「クックックッ」と笑い声が漏れる。


「おーい、こっちだよ。信号トリオ!」


バッと顔を頭上に向けた三人の上に私は、落ちた。


「ぎゃあぁああああ!」

「あっははははは!」


突然の私の出現に三人は反応できるはずもなく雄叫びとともに床と仲良しこよしになった。そして、その上で腹を抱えながら爆笑しているのが私。


「お前なぁ……」

「重ぇ!」

「First nameちゃん!?」



赤黄緑の三種三様な反応にまた笑いが止まらなくなる。

甲板にいた皆が騒ぐ私たちのところに何だ何だと集まってきた。


「ふふふ、取り合えず……ただいま!」


上から退いた私は、親友三人に抱き着いた。


「おぅ、おかえり。じゃねぇよ!どっから現れてんだ!」

「おかえり。どうやら、ちょっとは腕上げたよーだな」

「おかえり、First nameちゃん!」


喚くイエローに、煙草を吹かしながら口の端を上げるレッド。変わらないプリティスマイルのグリーン。

懐かしの親友に会えて、ちょっぴし涙が出そうになったのは秘密。


「お前が帰って来たってことは隊長や他の奴らも?」

「うん、今向かってるよ」


何はともかく、まずは親父に挨拶だろとレッドに頭を叩かれ向かうは船長の元。


「あ、ほら!船見える!」

「おー、まじだ。で、お前は先に来て良かったのか?」

「だってモビー見たら居ても立ってもいられなく……あ、白ひげー!ただいまー!」

「グララララ、随分早え帰還じゃねーか」

「First nameっ!どこ行ってたんだよい!まずは親父に挨拶だろーが!」

「あれ、マルコ隊長何してんすか?」


頭の上にハテナを浮かべた私に愛の鉄槌が落ちたのは言うまでもない。


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