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- ナノ -
06

夏休みとは、人間をさらに駄目にすると思うのは私だけだろうか。

バイトもしてない、友達もいない、そんな私はただひたすら引きこもりに走るしかない。

一日の生活がベッドの上で済んでしまう私は、もう生きている価値はないのではないだろうか?否、いまさらか……。

私は、とっくに生きている価値が無かったじゃないか。

不意に壁一面の漫画に目を向ける。

あの子の気持ちも分からなくはない。こんなくだらない世界にいるぐらいなら漫画の世界に行きたい。

まぁ、行けたとしても村娘Dぐらいだろうけど……。

あぁ、頭の中まで汚染されてきてるなこれは。

そっと瞼を閉じて、相変わらずのジャパレゲに耳を傾ければ暑さも忘れ、世界を忘れることができる。

前に進むことも出来なければ、逃げることもできないなんて……神様はなんて非情なんだ。


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