02
ジリジリと刺すような晴天。こんな日は甲板になんか出ないで、どこか涼しいところで一日を過ごしたいがそうも言っていられない。
「First name、何か得意な武器とかある?」
「武器?」
そんなのあるわけないじゃん、グリーン。
「武器どうこうの前に素手での喧嘩の仕方教えなきゃだろーが」
いやいやいやいや、レッド。喧嘩レベルじゃないよね海賊の戦いって。
「まぁ、まず実践じゃね?ほらかかって来いよ」
いつも脳内エロのイエローが今ではすっげぇ怖い。
「いや、武器だよ。持つ武器によっても戦い方変わってくるでしょ」
確かに。
「確かに」
おい、そこの二人そんなんで良いのか。
「取り合えず武器庫行くかー」のレッドの一声で武器庫に向かった。
私的には、この暑い日差しから逃れることができて嬉しい。
「うっわぁー」
武器庫に入ってまず一言、感嘆の声を上げさせて頂きました。間違っても顔は笑ってません。引きつっております。
すっげ、リアル武器だ。
「First nameは小せーからなー」
「力もなさそーだしね」
「腕とか細すぎだよな。女だったらその腕の細さは大歓迎だけど」
好き勝手言ってくれるな赤緑黄。
「刀はダメだな」
「何で?」
レッドの言葉に別に刀が良かったわけじゃないけど取り合えず聞いてみる。
「刀は適当に振り回すことなら誰だってできるが剣道は本当にその道を目指す奴じゃなきゃー駄目だ。良い刀がただの棒切れになっちまうしな。なにより……」
「俺ら(僕達)が教えらんねー」
「……」
なるほど。[ 62/350 ][*prev] [next#]
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