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うわー、予想通りっていうか何ていうか……漫画じゃ語られない裏って感じ。

鼻を直撃するのはキツイ香水と酒の臭い。私は鼻を手で覆いながら眉間に皺を寄せた。

てっきり普通の酒場だと思ったんだけどな……まさか、こんなねーちゃん達のいる酒場だったとは……。ただのキャバクラじゃん。


「マルコー、私帰……」


あれ?

今さっきまで隣にいたはずのマルコは忽然と姿を消し、ソファーでふんぞり返り両手に華状態だった。

あー、ヤリ過ぎて腰痛めて二度と勃たなくなってしまえばいい。

ムスッとした顔のまま私は白ひげの船員達とは少し離れたカウンターへ足を向けた。

女が苦手って言った私を、こーゆーとこに連れてくるか?ここに来るまでだって皆、私を好奇やら疑わしいやら、そんな目で見て晒し者になったっていうのに……。


「何飲みます?」

「え?」


頬杖を付いて居心地の悪さに顔を歪めていたら降ってきた柔らかい声。

反射的に顔を挙げてみれば色気を纏った素敵笑顔のオジサマなバーテンがいらっしゃった。


「いかが致しますか?」

「え、えーっと……」


色気に当てられた私はハッと我に返り慌て、ずらりと並ぶ酒瓶に視線を向けた。

おぉー、何やら高そうな酒ばかりじゃないか。てか、全く銘柄がわからん。


「じゃーオジサマのオススメで、そんなに強くないのを……」

「分かりました」


目尻を下げた優しい笑顔にまたしても悶えた。

私、優しさに餓えているのでしょーか?


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