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船からぴょんぴょん降りていく船員の皆さん。梯子を下ろした意味は?てか私にはそんな自殺行為できませんけど。

モビーは大きいから梯子で降りるのは面倒だけど仕方がないと溜め息を吐いた時、何かに抱き上げられた。


「え、え、え!?」

「あ、マルコずりー!」

「行くよい」

「ちょっ、まっ!」


これはヤバイと思った時すでに私の体は船から離れ宙に浮いていた。


「ぎ、ぎゃあああああああ!」


叫びましたとも、力の限り。


「うるせぇよい」

「……すんません」

「叫ぶなら、もうちょい色気……」

「行こうマルコ隊長」


変態サッチを放置し私はマルコの手を引いた。

知っているようで、でも初めての景色に目が惹かれ、きょろきょろと世話しなく首を動かしている私。


「まず服だな服!」


何故かワクワクしているサッチ。


「おっ、この服屋いいんじゃね?」


サッチの指の先にはブリブリした服屋があった。こーゆーの着た女が好みなのかこいつは。

即行却下した私は、その後もサッチの案をことごとく切り落とした。そして私が選んだ店を見て愕然としていた。


「マルコ隊長、変態は置いて行きましょう」

「おう」


入った店は男物の服を取り扱う店。船の上で過ごすならば見た目よりも動き安さを選択したのだ。そもそも元からスカートとか着る女じゃないし。

目についた自分にも着れそうなサイズの服を、ぽいぽいっとマルコの腕に積み重ねていく。

一度で良いからナミみたいに山のような服を買いたいと思っていたのだ。


「おー、すげっ。マルコ隊長、力持ちっすねー」

「これだけで良いのかよい?」

「あ、小物選ぶんで会計しててくれますか?」

「はいよ」


言葉通り山になった服を抱えるマルコの背を見送り小物の並ぶ棚へと向かった。


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