09
だったら俺は、俺はどうしたというのだろうか。知っていたら俺はやめたか?否、関係ないだろう。だったら何故こんなにも俺は苛立っている?
「クロコダイル!クロコダイル!」
兎少年がクロコダイルの背を追ってやってきた。
「良かったんですかい?」
「……」
「あの人、クロコダイルの好い人じゃ」
「黙ってろ」
「……ッ、でも!」
あぁ、やっぱりこいつはFirst nameに似ている。
「兎」
「……」
「あいつの側にいてくれるか?」
「え」
「護って欲しい。頼む、あれは俺の女だ」
「が、合点承知!」
兎少年は驚き飛び跳ねつつも、意気込んで大きく頷いた。[ 333/350 ][*prev] [next#]
[目次]
[栞]