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「で、First nameちゃんの世界には星が無かったのか?」

「一応ありましたよ。ありましたけど……」


壁に背を預け空を仰ぐ、キラキラ輝く星はどんな宝石よりも綺麗だと思った。元の世界の空は排気ガスで覆われ、しかも大地の光が眩し過ぎて見えるはずの星も霞んでしまっていたから。

どんなに自然がある場所でも、きっとこの世界の星空以上に綺麗な場所はなかっただろう。


「あ、First nameちゃん。明日買い物行くんだろ?荷物持ちとして付き合ってやるよ」

「いやいや、結構です」


隊長様に荷物持ちとか、そんな畏れ多いことできませぬ。


「気にすんなって、下着は俺が選んで……」

「結構です」


なんだこいつ、変態か。


「ひどっ、First nameちゃんひーどーいー」


うーざーいー。


「あとさー、エリザが落ち込んじゃっててさー」

「へ?」

「女の子に嫌われたー!って嘆いてた」


え?私のせいっすか?


「確かに女って怖ぇ生き物だけどよー。ナース達は結構良い性格してるぜ?」

「……はい」

「よしっ。じゃーもう寝なさい。よい子は寝る時間よ」


よい子って……。


「なんだったら俺が一緒に寝てやろうか?優しくするぜ」


あーもー海に落ちてしまえば良いのにリーゼントめ。

私は一つ欠伸をこぼすと船内へと入って行った。

サッチは変態と脳内辞書にインプットされました。


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