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天井に穴を開けるのなんてクロコダイルにとっては朝飯前だった。

レベル6にいた一行はレベル5、ではなく5.5番地のニューカマーランドにいた。そこに集う集団を見てクロコダイルは嫌な顔をする。

ここはサーカスかなんかか。それにしても寒ぃ。


「おい、服ねぇか」

「え、うわっ!クロコダイル!」

「服だ、あと葉巻」


男の癖にうさぎの耳を生やしたまだ男というよりも男の子に近い少年に声をかけた。まだ気色悪くない分類だと判断して。


「えっと、お待ちを」

「早くしろ」


寒ぃと呟き腕をさすれば、それを察したのか白いモコモコした服を来た兎少年は走って行った。いや、飛び跳ねて行った。

なんだありゃあ。悪魔の実か?


「お、お待たせしました!」

「あぁ」


兎少年が持ってきたのはわりとセンスが良かった。俺好みの服に、何より暖かいコート。堅い革の靴に、思わず頬が緩んだ。


「あ、あとこれ葉巻。に、装飾品とかいりますかい?」

「悪くねぇな」


見せられたリングを嵌め、葉巻を咥えれば、何だかしっくりした。

ずんずんと腹の底から込み上げてくる欲に、あぁ、やっぱり俺はこうでなきゃなと今度は笑みを歪めた。


「もう待てねぇ、俺先に行ってる。カニちゃん、イワちゃんに伝えといてくれ!」


寒さを感じないのか軽快に走り出す麦わらの後にジンベエが続く。それにフラリと体を揺らせば。


「僕も行く!」


何故か兎少年もウキウキさせて付いてきた。


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