04
それからの行動は早かった。散らばっていた隊長たちが続々と帰還してきては、表情硬く船長室へと消えていく。
「あとは、ハルタ隊長のところだけだな」
「そうだね」
レッドの言葉に相槌を打つ。私と赤緑黄は甲板の上から手摺に凭れ掛かり下をただ眺めていた。
「あー、腹減った」
「馬鹿、そんな場合じゃねぇだろ。イエロー」
「だってよー」
何だか不貞腐れたように下を見ていたイエロー長い溜息とともに漏れた言葉にレッドが呆れたように咎める。
「First name、アイはどうしたよ」
「さぁ?の金魚のフンでもしてるんじゃない?」
レッドの問いかけに私は視線を前に向けたまま答える。
「はぁ?隊長たちの会議に参加でもしてるって言うのか?」
その通り。まさに王道少女だ。
「あ、ハルタ隊長だ」
それまで黙っていたグリーンが言った。私たちは再び下を見下ろす。やはり硬い顔だった。
これで隊長たちは集まった。
さぁ、血に踊る救出劇の始まりだ。[ 311/350 ][*prev] [next#]
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