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14

ごめんね。きっと今夜で最後だから。無理させてごめんね。ごめんね。でも、もう少し彼を感じていたいの。もう少し彼と繋がっていたいの。ごめんね。こんな私を許して。


「あっ、ん!やっ、もっと……ッ」

「クハハハハッ、随分今夜は乱れてるじゃねぇか、ん?」

「あ、あ、やっ!そこ!そこ!だめっ!」

「嘘吐くんじゃねぇよ。お前はここが好きだろ?」

「んあ、は、はっ、いっちゃ、またいっちゃ、う!」


あぁ、何度目の絶頂だろうか。もう分からない。何も考えられない。ただ感じる。ただ感じていたい。彼の温もりを。彼と繋がっていることを。

ベッドに縫い付けるように抑えつけられている私はもう自分の体を自分で動かすことなんてできない。

彼に口付けられ、そのまま執務机に抑えつけられ繋がってからどのくらい時間が過ぎたのだろう。机で、椅子で、ソファーで、本棚を背に、床で、シャワー室の冷たいタイルの上で、浴槽で、そしてベッドの上で。

意識を飛ばし目が覚めた時、まだ繋がったままだった。水槽から注がれる光が太陽から月へと変わっていても彼は律動を止めようとはしなかった。だから私も彼を求めた。

分かっているのかもしれない。彼も。近付く最期を。


「おい、意識飛ばすな」

「はぁはぁはぁ、む、り」

「しっかり、俺を見てろ」

「ん、あ、あ」

「その目に、俺以外映すんじゃねぇよ」

「あ、あぁあああ!」


速まる律動に私の身体も反応する。彼のそれが子宮口を容赦なく突く。微かに過る赤ちゃんの心配も、すぐに掻き消される。

最後の夜。朝が来なければ良いのにと切に願った。


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