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10

一日目、麦わら海賊団がアラバスタ王国に入国した。一日目の夜、麦わら帽子海賊団がユバに到着。そしてその夜はまだ、私は彼の隣で眠ることができた。


「はぁはぁはぁ……ッ、まだ、するの?」


思わず言ってしまうほど今夜の彼は激しかった。いや、昨晩もだ。ううん、思い返せばあの日から。


「どうかしたんですか?」


気付けなかった自分を叱咤する。彼の異変に。


「クロコダイルさん?」


乱れた髪が掛かる頬にそっと手を伸ばす。振り払われることも、掴まれることもなかった。


「クロコダイルさん?」


あぁ、どうしてそんな目をしているの?これからあなたが長年築き上げてきた全てが完成するというのに。どうして、そんなに切な気なの?


「First name」

「はい」

「First name……ッ」

「はい、クロコダイルさん。私は、私はここにいますよ」


結局、彼の心の内を知る事はできずに私は激しく抱かれ気を失うように眠りへと誘われた。

二日目の朝、彼はいなかった。


「クロコダイル、さん?」


あれ?嘘。終わっちゃった?寝過ごした?

寝ぼけていたのか、この時の私の頭は混乱していた。同時に吐き気も込み上げてくるという、最悪の二日目を迎えたのだ。


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