07
「お前、兄貴からいったい何受け取ったんだよ」
「さぁ、わからねぇ。紙きれだ」
「本当に紙きれだな。メモでもあるわけじゃないし」
「何なんだろうな」
「何なんだろうねぇ」
「……、うわぁああああ!」
麦わら一味の叫び声が船上に響き渡った。いや、そんなに叫ばなくたって良いじゃないか。
「あんた、まだいたのかよ」
「ひどいなー。ロロノア・ゾロくん?」
名前を当てればゾロの眼差しが鋭くなった。手は刀に掛かる。
「おっと警戒しないでくれよ。弟の弟は私の弟なんだから、その仲間をどうこうしようってつもりは微塵もない」
私は両手を挙げて無害であることを示した。
「ゾロ!てめぇ、レディに何しようとしてんだ!?」
「あぁ?」
おっと、さすがサンジくん。見破られたか。
「ですよねー?First nameさん」
「んー、バレたかぁ。まぁ、一応生物学上はメスですね」
「あなた女だったの?」
麦わら帽子を縫い終えたナミが少し驚いたように言った。
「うーん、別に隠してるつもりはないんだけどな」
「前に一度あなたの手配書を見たけど、女だとは思わなかったわ」
あれは撮られた角度が悪い。あれじゃあ、女には見えないよ。まぁ、都合は良いけど。
「それよりさ、船医さんはいる?」
「船医?うちの船医はあいつだぞ?」
ルフィが指差した先にいたのは、もふもふなチョッパー。
「え、お、おれに何かようか?」
「ちょっと診察してほしくて」
「なんだ?お前どこか悪いのか?」
「……」
ルフィの質問に答えることはできなかった。ちょっと原作を遅らせちゃうかもしれないけど、どうしても診てもらいたかった。
「あはは、お願いできるかな?Dr.チョッパー」
照れたチョッパーまじ可愛ゆす。[ 257/350 ][*prev] [next#]
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