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15

夢を見た。

神々しい光を背にした人物、たぶん神は哀しい顔で私を視ていた。


「人を、殺めてしまったのか」


好きで殺したんじゃない。殺さなきゃ自分が殺されていたんだ。

仕方がなかったんだ。否、違う。

あの男を殺してまで私は生きる価値があったの?

本当は、あの男じゃなくて私が死ぬべきだったんじゃ……。



「それは違う。あの男が死ぬことは運命で決まっていたことだ」


決まっていたこと?じゃあ、私は?私は、この世にもあの世にも見放されたはみ出し者じゃないか。


「First name、よく聴いてくれ。君が、この世界に来たのもまた運命。君が死ななかったのも運命なんだ」


運命、運命って、それじゃあ全てが始めから決まっているってことなの?

これから起こることも、これから自分で動くことも……。


「First name」

「いい、もういい。聴きたくない」


さよなら、神様。


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