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水槽の中を悠々と泳ぐバナナワニ。ピラミッドの頂点で輝くバナナワニも良かったけど本物の迫力は半端ない。


「うぉおおお」


べったり水槽に張り付いてバナナワニ観賞中。どうやったら、こんなにでかくなるんだ?てか、何故頭にバナナ?生態系は、いったいどうなっているんだ?

目の前を横切るバナナワニ。さながら水族館でマンタイ観ている気分だ。

クロコダイルに予想通り社員になれ、否、してやると言われた私。答えはノー。クロコダイルの眉間の皺はそれはそれは深くなりました。


「あなたの力にはなりますが、犯罪組織の一員にはなるつもりありません。私は白ひげ海賊団のクルーですから」

「……」

「……」

「……まぁ、良いだろう。ミス・オールサンデー、部屋に案内してやれ」

「了解」


出ていくロビンの背を追うことしかできなかった。そして案内されたのは、この部屋。まさかのクロコダイルの隣。神はまだ見放してないんじゃね?と、ちょっと胸が高鳴った。断じて、あの胡散臭い神じゃない。


「必要な物は一通り揃えておいたわ。何か足りないものがあったら、そこの電伝虫で連絡してちょうだい。使用人が来るわ」

「……ありがとうございます」


正直これからこの広い部屋で一人生活するのかと思うと嫌気がさした。

バナナワニを眺めながら、これまたでかいベッドに身を投げた。


「……帰りたい、な」


後悔している自分にちょっと驚き、全て忘れてしまおうと瞼を堅く閉じた。


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