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昨夜の苛々を抑えられず、ブスッとしたままの翌日。ブラシの柄を抱きながら胡座をかいている。


「よっ、First name。何かやらかしたらしーじゃん?」

「First nameちゃん、おはよう。大変だったみたいだね、昨晩の見張り」

「First nameー!はよっす!ちょっと、お前詳しく話せよー!」


赤緑黄が現れた。


「だって、だって、だってだってだってだって!寝込みを襲うなんて卑怯だ!」

「そこ?」


三人の呆れた声が重なる。

むぅ、徹夜の上に苛々。あ、もう駄目だ。


「First nameちゃん、目が据わってるよ」


当たり前じゃないか、こっちは徹夜のうえに暴れた罰でブラシがけとか、ありえない。

沈黙に、三人は生唾を飲み込む。


「うん、やっぱ一発殴ろう。そうしよう」


立ち上がろうとしたら「待て待て待て」とレッドに肩を抑えられ立ち上がれなくなってしまった。

何をするんだ。


「馬鹿?お前馬鹿?」

「レッドよりは頭良いはず」

「いや、俺のが良い。いいか、よく聞け。あいつは、お前より強い」

「それ、昨日も言われた」

「じゃあ、やめとけ」


溜め息を吐かれながら諭されるなんて心外だ。

大人しくなった私にレッドが肩から手を離した時、私の苛々の原因が現れた。


「おい、お前」

「何だ、何かようか?」


応えたのは私ではなくイエロー。

普段のちゃらけた感じが消えている。一応、警戒しているのだろうか?


「おい、バンダナ」


バンダナ呼ばわりかよ私。何?と視線だけを上げれば自然と睨むようになってしまった。


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