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18

日常が戻って来た。午前中はレッドたちと甲板掃除をした私は只今、食堂にて昼食中。

久しぶりにどうしても食べたくなった料理をサッチに注文して、既に箸を持ちながらワクワクしている。


「おー、見ろよこれ」

「んー?」


レッドが広げた新聞を隣のイエローがフォークを食わえながら覗き込む。


「七武海の勧誘を蹴ったってさ」

「まじか、誰だよ」


へぇ、七武海を蹴ったとかちょー大物じゃん。すげぇな。


「First name、お待ちどう!」

「待ってましたぁああ!」


サッチがリーゼント揺らしなが運んで来たのは湯気の立つどんぶり。


「サッチ特製塩らーめん!お口に合うかな?」

「うーまーそー」


じゅるっと垂れた涎を吸い、しっかり頂きますして、まずはスープを一口。


「うまっ!サッチ隊長最高です!あなた天才です!」

「いやー、そんな褒めんなよ」


ラーメンの味に、ちょっぴり向こうの世界を思い出した。あの頃は、いつもカップラーメンばかり食べてた。

サッチのラーメンとは天と地の差があるな、うん。


「サッチ、腹減ったぜぇ」

「おー、ティーチ帰ってたのか」

「ゼハハハハ、今帰ったところだぁ。酒も忘れんじゃねぇぞぉ」

「分かってるよ。お疲れさん」


サッチはティーチの肩を叩き厨房へと戻って行った。


「ティーチさん、お疲れさまです」

「おー、お前らか。相変わらずグリーンは不味そうな頭してんなぁ」

「あははっ、グリーン不味そうな頭だって!確かに!」


どかりと隣に座ったティーチ。私はグリーンを指差しながら大爆笑。


「First name、ちっとは胸でかくなったかぁ?」

「やだ、ティーチさん。それセクハラ」

「ゼハハハハ、ひでぇ言われようだなぁ、おい!」

「ティーチさんは、見た目からしてセクハラだから」

「相変わらずおめぇは良い女だぜ、First name!」


まさか、あのティーチとこんなに仲良くお喋りできるようになるなんて思ってなかった。

ティーチを初めて見た時、私は心の底から嫌悪した。でも今は違う。今は家族だと思ってる。だって、もしかしたら違う未来が待ってるかもでしょ?


「First name、いつまで食ってんだ。俺たち次見張り台だぞ」

「うっそ、やば!」


レッドに急かされ慌てて残りのスープを飲み干し立ち上がる。


「じゃーね、ティーチさん」

「おぅ、しっかりやれよ!」


無造作に置かれた新聞紙。そこに写る人物は……ポートガス・D・エース。


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