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001

ここ、オレンジスターハイスクールに通う私は、今日も今日とて、平和な一日を過ごしていた。窓から覗く空も雲一つない青空。まさに平和だ。


「First nameちゃん、First nameちゃん!」

「へ?」


肩を揺さぶられ、頬杖付いていた顔を挙げれば隣に座る悟飯くんが困った顔で半笑いしていた。何だ、その顔は。


「当てられてますよ」

「げ」


正面を見れば眼鏡を掛けた教師が、私を睨み付けていた。何てことだ。当たり前のように何も聞いていなかったよ。


「よし、パス」

「えっ!?」


私は潔く諦め隣の秀才君こと悟飯くんの肩を叩いた。ぎょっとしながらも、しっかり答えを言ってくれた君は何て良い人間なんだ。

うんうん、と一人腕組みしながら頷いていたら殺気を感じた。恐ろしすぎて、そっちの方を見れない見れない。きっと、この殺気は悟飯くんの隣に座る彼女から向けられているに違いない。

板挟み状態の悟飯くんには申し訳ないが、後数分の辛抱だ。がんばれ!


「First name!」

「うげっ」

「ビ、ビーデルさん!落ち着いて!」

「じゃっ、あとは任せた悟飯くん!」

「えっ!?」


幸い窓際の席の私は窓を開けてホイポイカプセルを投げる。そして窓枠に足を掛け、空へ飛び出した。


「じゃーねー」


愛車に跨がり私は皆より一足先に学校を後にした。

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