08
「それで?」
「あー、俺ってば諜報とか……」
「うん、だと思った」
バッサリである。項垂れてるナルトをシカマルは憐れみの視線を送っている。
「つまり、ここいらで最近若い娘さんが次々攫われていると。つい先日も隣町で起きてたと。ふむ、なるほど?それを私たちはご親切にも連れて来てしまったってわけか」
「あれ?でも何でだったらねぇちゃんは攫われてねぇんだ?」
「そりゃあ、俺と、いてててて」
「うん、私おばさんだから」
口の軽いリツの頬を引っ張りながら、自虐ネタを晒す。
「まぁ、じゃあ、連れて来たならもう一回来るかな?」
「どうでしょうね」
「ふむ。じゃあ、リツ。今日は別で寝よう。それで駄目だったら、また考えよう」
こうして話は冒頭に戻る。
つまりFirst nameが囮になると言って、まんまと連れ去られてしまい。今はいったん木の葉に戻るというシカマルの提案にリツも賛同し、言葉通り全力疾走で木の葉に帰っているのである。
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