▼嫉妬
(疾風伝アニメにて、テマリの宿をドヤ顔でストーキングするシカマルにインスパア?された過去のメモから)
任務を終えて家に帰り、自室に入ろうと思いきやドアが開かない。誰か部屋にいると気づいて、シズク?向こうに問いかけると、たちまち開いた扉からお菓子のゴミがとんできた。
「ばーかばーか、バカマル!浮気者!最低!」
「は!?」
見に覚えがなかった。
「嘘!テマリさんと朝旅館の前にいたってキバが言ってた!」
「誤解だ、ありゃただの護送で」
「ハイ嘘!どうみてもお泊まりの朝帰りに見えたって!」
今の彼女を将棋に例えると穴熊、美濃囲い。部屋から投げられてくるものそれはゴミ、みかんの皮、汚ねー靴下(オレのではない)、本、クナイ。最後にいたっては凶器だ。
「嘘じゃねえよ開けろって」
「やだ」
「開けろ!」
「やだ!!」
ヒートアップしたらいよいよ殺される。そう察知したオレは影縫いでドアの下から影を滑らせ、内側さら鍵を開けた。
「あっ!ずるい!」
部屋には泣きっ面のシズクが立っていた。なんと嫉妬深いこと。これだから女は苦手だ。女の中ではかーちゃんが一番口うるさくて厄介だと思っていたが、こいつも相当だ。親父に似て恐妻家を受け継いじまった。いや妻じゃねーけど。
「泣くなよ」
「うるさい!ばか、バカマルエロマル、ストーカー!うそつき、変態、二股の…」
「済んだかよ?」
「…浮気したらシカマルのこと許さないからね」
「しねえっての」
しねえから機嫌直せよと肩を叩こうとするも虚しく、オレの手は彼女に弾かれて。触らせてもくれない。オレのことで一喜一憂するのは悪くねェが、怒らせるのはやめた方がいいとその日痛感したのであった。
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