立海のテスト週間




『テスト週間』


夏休み明けの課題テストは、どうにかした。

ほぼ、真田と柳、柳生のお陰だけど。

一緒に宿題をしてた仁王なんて、遊んでたけど。

シャボン玉液を零した仁王への仕返し、まだしてないや。

だってさ、英語のノート新しくしたからさ、綺麗に使おうとしてたのに。

本当に、馬鹿やろうだ!


で、問題なのは中間テストだ。

たった今だって、担任の笹木野先生に呼び出し。

出来る範囲で頑張れコール。

いや、無理でしょ。

職員室じゃ、相変わらず心配されるから行きたくないのに。

笹木野先生は年寄りだから、呼びたがる。

美術の好きな久沢先生だけが、俺の頭を叩いた。

あぁいう先生が良いな。

とにかく、だ。
二学期の中間テストなんて、範囲が広いし。

三年生だから、応用も沢山ある。

高等部に進学するのに、低空飛行はまずいでしょ。

ていうか、母さんに釘を刺された。

好きで休んでた訳じゃないのは分かってる、とか言ってたけど。

進んで、テニスのDVDとか○ラゴンボールとか○遊白書とか持ってきたのは、母さんじゃないか。

○ラムダンクの特に原作を持ってきた時は、流石『神の子』を産んだ母さんだ、と思っし。

○ッチーの声が、手塚に似てることを思い出したけど。

○木は、まんま真田だし。

俺って○真じゃないかなぁ、とか思った。

赤也は、花○かな…

ジャッカルとか誰だよ。
いっそのこと、ビッグ・ジ○ンか。

あ、あのぼうやとか流○だし。

柳生とか仁王に丸井キャラもいないんじゃないか。

あ、柳は○形っぽい!

スラムダンク、読みたいなぁ。

真田のとこは、完全版だよな。読みに行こっかな。

あ、真田だ。


「む、どうしたのだ?」

「や、中間テストをね」

合点がいったのか、寄せてた皺を器用に取りのけた。

怒ってばっかりで疲れないのか。

じゃなくて、本題だ。

「今日、真田んち行っていい?○ラダンが読みたい」

「母さんも幸村の顔を見たがっているから、喜ぶだろう」

「そっか!なら、帰りにそっちに行くね」

あぁ、と手を挙げる真田は、どこから見ても、老けてる。

早く、高等部に上がれるといいよね。


あれ?
本題ってさ、中間テストのことじゃないか

うわ、最悪だ
このまんま真田んちに行ったら、気付かれるだろうな

厄介だ!


なら、柳生を連れていけばいっか!

流石、『神の子』だ。


俺は、真田んちで○ラダンを読んで、おばさんに顔を見せる。

それから、真田に事情を話した時のストッパーに柳生だね。

なら、蓮二も呼ぼうかな…



これで、安心だ。

早く、放課後になんないかな




あれから放課後、柳が俺を拾って、真田と柳生を連れて真田の家に行った。

真田の部屋の畳の匂いが好きなんだ。


真田は俺の目的が○ラダンだって信じてる?分かってる?から、「幸村、何巻がいいのだ?」とか聞いてくる。

「6辺り」

まずは、ミッチーだ。

真田が中身を確認してる間に、学生の本題に関して柳生に。

「幸村くん、此処を覚えれば、ひとまずは凌げますよ」

「柳生、公式だけでいける?」

「この単元は」

マーカーを引かれたページを頭に叩きこむ。

スラ○ンの為にも、一応勉強はする。要領は良い筈。

その隣で、柳が真田に翔○戦が読みたいとか宣わり始めた。

「む、何巻だったか」

「藤○が表紙を飾っているのを貸せ」

「真田くん、私にはリーグ戦での対陵○戦を。仙道くんは素晴らしいですから」

あれ?
柳は、まあいいよ、まあね。

だけどさ、柳生、お前は俺の勉強を見てんじゃないのか。

真田、真剣に読み出すなよ…

何だかなぁ、早く終わらせようと思って頬杖をやめたら、真田がハタと気付いた。

「テスト勉強をしにきたのだろう」

「まあね。けど、スラ○ンも読みに来た」

「たるんどるっ!俺もやろう」

「やっぱりさ、マンガは借りてくよ」

真田が引っ張り出した数学のプリントの量に、恐怖を覚えた、流石にさ。

燃やしたい。

柳と柳生には、また聞こう。



あ、いっそのことテストの日にクラスの皆の五感を奪えば平均点て落ちるかな?


明日の小テストで試してみよう。


「真田、消しカスが落ちちゃった」

「幸村、拾っておけ」

「ちぇっ」







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