影山飛雄の場合
「飛雄、私たち一緒にいない方がいいと思う」
久しぶりに部活がないという飛雄との帰り道、私は重い口を開いた。
「?どういう意味だ?」
飛雄を見れば何の話か全くわかっていないようで。私たちの温度差をはっきりさせてしまった感じがした。
「別れよう、ってこと」
急に立ち止まった飛雄に合わせて、私も数歩先で止まった。
「そもそも一緒に過ごす時間少ないし、私は飛雄のサポートとかも出来ないし、形だけになってるでしょ。別れた方が、飛雄も楽だと思うし」
「楽ってなんだよ」
飛雄は不機嫌そうな声でそう言った。
「スケジュール空けてって私が言うこと無くなるんだよ?」
「……」
「そしたらワークアウトも好きな時にできるし、」
「……」
「私とデートしてる時に、早く帰って筋トレしたいなあって思ってソワソワすることも無くなるよ」
「それ、は、」
飛雄にも思い当たる節があったのだろう。一年の時からの関係だ。私だって本当は手放したくない。
「ね、飛雄にとってはメリットしかないよ」
「……お前はどうなんだよ」
「え?」
「俺と別れて、メリットあんのかよ」
あるよ。あるからこうして提案してるんじゃん。
「……私に興味がないって見え見えの飛雄を見ずに済む」
飛雄は目を見開いた。
「興味がない……?」
「うん、でもそれでいいの。飛雄にはバレー、頑張って欲しいから」
何も言わない飛雄に、私は畳み掛けるように言った。
「今まで私が飛雄の時間奪っちゃってたから。ごめんね」
「待てって、」
「待たない。飛雄は別に、私の事好きじゃないでしょう」
飛雄は、は、と声とも息とも分からない声を出した。
「早めに気づいて良かった」
「なんだよそれ」
「だって本当のことでしょ」
飛雄の不機嫌そうな顔に、私も段々むきになっていく。
「なんで好きじゃないってわかるんだよ」
「……飛雄はわからないの?」
「は?」
「普段あんまり会えないのに電話もメールも飛雄からしてくれることは無いし、飛雄のトレーニングでデートがドタキャンになることなんてよくあるし、たまにお家デートしてもやる事やっておしまい、みたいな感じだし、……今年は私の誕生日も忘れてたし、高校生の恋愛っぽくないよね」
不満という不満をぶちまけた。言うつもりがなかったことも全部。
「……それは、」
「同じ高校の同じ学年なのに、ね」
「俺には朝練もあるし、昼も部活だし、」
「お昼は自主練なんでしょう?」
言葉が詰まった飛雄にため息が出た。
「月島くんとかゆっくりご飯食べてるもんね。別にいいの。飛雄はそれだけ頑張ってるんだし」
「分かってんなら、そんな事言うなよ」
「だからだよ。私は、私だけを大切にしてくれる人がいい。それは、飛雄じゃないって気づいたの」
「栞、」
「別に毎日一緒にご飯食べたいとは言わないよ。時々で、良かったの」
やばい。泣きそうだ。
「でも誘っても、なかなかうんって言ってくれないし」
「それはっ、……」
その後、言葉を続けない飛雄に私は苦笑するしかなかった。
「今までありがとね。バレー、頑張って」
私の最初で最後の恋愛だった。それも高三の夏、終わりを告げた。
どうしてこんな昔のことを思い出したのだろう。仁花と昨日飲みに行ったからかな。仁花とは一年の時に同じクラスになって仲良くなって今では親友だ。就職も二人とも東京だったし今でも月に一度は飲みに行く仲だ。それに、私は仁花がマネージャーをしていたバレー部の“あの”影山飛雄と付き合っていたから、仁花と深く仲良くなるのにそんなに時間はかからなかった。
「「かんぱ〜い!」」
「いやー!お仕事お疲れ様!」
「本当にね!最近残業多くて…栞は?」
「私は出張が増えたかな…」
「お互い大変だねえ」
「私の癒しは仁花だけだよ〜!」
そう泣きつけば仁花は笑った。お酒を飲みながら仁花に愚痴る。
「聞いてよ〜!この間実家に帰った時にさー、おばあちゃんにさー、栞は結婚はまだなの?って聞かれてさー… 」
「結婚かあ」
「田舎は早いじゃん、結婚するの。近所の歳が近い人達みんな結婚してるらしくてなんか圧が凄くて苦笑いして逃げちゃったよ」
「ふふ、20代半ばだと言われる時期だよね」
「仁花は?」
「うちはあんまり言われないかなあ」
ビールをぐびぐびと飲む。
「結婚なんて考えられないよね〜」
「……栞は、影山くんと一緒になるのかと思ってた」
仁花のその言葉に目を丸くする。
「とび、……影山くんね」
「別れた時も、ビックリしたもん」
「ふふ、全てが若気の至りってやつだよ」
「そうかなあ」
「そうなの。今やプロだもんね、日向くんも」
「ねー、すごいよねえ」
そんな話をしたからだろう。
彼と別れて以降、私は誰かを好きになることもなく、俗に言う干からびた生活を送ってきた。仕事は充実しているし、友達もいる。一人暮らしも慣れたものだし、恋人がいなくても楽しく生きている。
そりゃあ、食事に誘われたりすることもあるけれど、何かが違ってその人たちを受け入れることはなかった。
でもその理由は分かっていて。どんなに時間が経っても「影山飛雄」という男を忘れられないからだ。私から振ったにもかかわらず。
後悔は全くないけれど、惜しいことをしたなとは思う。かっこよくて背が高くてバレーがすごくて、一生懸命な人だった。
けれど、高校生の私には彼を受け入れるだけの器がなかった。当時は私のわがままを聞いてくれることが愛されていることの証明だと思っていたから。
それを自覚したところで今更どうにもならないのだけれど。
そして後日、仁花からかかってきた電話に私は眉を顰めることになる。
「試合?」
『そう!日向からね、ペアチケットを貰ったから栞どうかなーって』
「どう、って……」
『アドラーズとジャッカルの試合だよ?』
「うーん」
『……影山くんのこと?』
「え、いや、そういうわけじゃ……」
いや、思い切り影山くんのこと、だ。私はあの時、彼を振った時に、彼のバレーに対する姿勢を否定したようなものなのだ。バレーじゃなくて私に構って欲しかった、と。今考えれば当時の私は可愛かったな。でも、やっぱり彼からしたら気分のいいものではなかっただろう。
『月島くんや山口くんも来るよ』
「あ、それは会いたいかも」
当時バレー部には懇意にしてもらったので二人とも仲は良かった、と思う。
『ふふ、その言い方だと影山くんに会いたくないって聞こえるよ』
電話口でそう言って笑う仁花に私も苦笑した。
「多分それは向こうだよ」
『え?』
「わかった、一緒に行く」
それを聞いた仁花は嬉しそうな声で当日の時間や場所を話し始めた。
▽
「この感じ、久しぶり」
「そだね!」
広い体育館。遂に誘われた試合の日が来てしまった。仁花と一緒に観客席に座るとそこには既に月島くんと山口くんがいた。
「谷地さん!……と、春原さんだ!」
「山口くん、久しぶり」
「へえ、珍しいね」
相変わらず明るい山口くんとは対照的に月島くんは嫌味たっぷりにそう言った。
「月島くんも、久しぶり」
「うん、久しぶり」
「それ、日向のユニフォームだ!」
「うん、売店に売ってたから買っちゃった」
ジャッカルのユニフォームを着て、ジャッカルのタオルを首から提げた山口くんと仁花が盛り上がっている。ちなみに月島くんも日向くんのユニフォームを着ている。ちょっと面白い。
「ねえ、栞も買いに行こ!」
「……まあ、日向くんにはチケットもらってるし、貢献しなきゃね」
「あれ、王様のユニフォームじゃないんだ」
アドラーズのも売ってたよ、と嫌味ったらしく微笑む月島くんに全力で笑顔を向けると私たちの間に何かを感じたのか、仁花が私の背中を押した。
「ば、売店いってきます!」
「い、いってらっしゃい!」
仁花と山口くんのおかげで月島くんを殴らずに済んだ。あの人はいつもああやってからかってくるんだから。
「ねえ栞は何買う?」
「とりあえずユニフォームとタオル買っとけば間違いないんじゃない?」
「ジャッカルのでいいの?」
「……仁花」
「ご、ごめん……」
「すみません、ジャッカルのタオルと日向選手のユニフォーム2つずつください」
受け取ったユニフォームをそのまま上から着てタオルを首にかける。仁花と二人で何枚か自撮りをして席に戻ろうとした。
「わたし御手洗行ってくる!先に戻ってて!」
「うん」
小走りでトイレに向かった仁花を見送って、席に戻ろうとした。
けれど。
日向くんのユニフォームを買う時に見つけてしまったグッズがずっと頭にあって、私はそれを買うためにこっそり売店に戻った。
「すみません、アド郎のストラップください」
「はーい、ってお姉さんユニフォームジャッカルだけどアド郎のでいいの?ジャカ助じゃなくて?」
「あ、はい。アド郎で大丈夫です」
受け取ったストラップをポケットに押し込み、急いで席に戻った。こんなに未練タラタラで、私は今後大丈夫なのだろうか。
「ただいま」
「おかえり。春原さんも日向のユニフォーム似合ってる!」
「ありがとう、山口くん」
「ホントに日向のユニフォームじゃん」
「うるさいな」
そう言って月島くんの隣に腰を下ろす。そろそろアップが始まるのだろう。選手たちが続々とコートに現れた。
「あ、日向だ」
山口くんが指さす方を見ればそこには元気いっぱいの日向くんがいた。
「ただいま〜」
「仁花」
「あ、アップ始まったんだね!」
「そうみたい」
飛び回る日向くんは相変わらずで思わず笑ってしまう。
「あ、王様」
月島くんのその言葉にドクン、と心臓がゆっくり動く。
コートの端を見れば、そこには飛雄がいた。テレビで試合を見たことはあったけれど、直接この目でユニフォーム姿を見ると、何だか胸が熱くなる。そんな権利、私にはないのに。
「あ!おーい!」
会場に日向くんの大きな声が響く。こちらに気づいたようで手を振っている。山口くんと仁花がブンブンと振り返している間に挟まれて、私は小さく手を振り、月島くんに関しては微動だにしていない。
「日向くん、げん、」
元気だね、と言おうとしてもうひとつの視線に気づいた。そちらを見れば、飛雄がこちらを凝視している。その顔はとても愛想があるとは言えない顔で、すごく目を凝らしてこちらを見ているようだった。
「なに?栞」
「……ううん、なんでもない」
飛雄から視線を逸らし、コートに整列する選手を眺めた。
「楽しかったねー!」
「うん、誘ってくれてありがとね」
興奮冷めやらぬ、といった様子の仁花はサインを貰いに行こう!と私を引っ張った。
「え、いいよ。他にファンの子いるだろうし」
「ダメダメ、折角なんだから。それに日向も喜ぶよ!」
仁花に連れられ、選手がファンサービスしているところに連れて行かれる。
「ひなたー!」
「おー!谷地さん!春原さん!」
「日向くん、久しぶり」
「春原さん!来てくれてありがとー!」
「こちらこそ誘ってくれてありがとう」
「もしかしてサイン!?」
「ふふ、そう、サイン貰いに来たの」
「書く書くー!ユニフォームでいい!?」
「うん、お願いします」
仁花と一緒にユニフォームの裾を引っ張り、お腹の部分にペンを走らせる日向くんを見つめる。
「よし!書けた!」
「ありがとう、大事にするね」
そうお礼を言うと、日向くんはファンの子達の群れに突っ込んで行った。
「ねえ仁花、このあとご飯にでも、」
振り向きざまにそう声をかけると、仁花はスマートフォンと睨めっこしていた。
「……仁花?」
「え、あ!?何!?」
「いや、このあとご飯でもどうかなって」
「えっと、ご飯……いや、あの私もう少しここにいたいなって言うか……あはは」
「なんか用事あるの?もしあれなら月島くんたちも誘ってどうかと思ったんだけど」
「月島くんと山口くんがは予定があるって言ってたよ!確か!」
「そうなんだ。仁花の予定は?付き合うよ」
「ホントに!?」
「え、うん……」
「じゃあじゃあ、あの自販機あるでしょ!」
仁花が指さす先には廊下の奥に見える自動販売機があった。
「うん、見えるけど」
「あそこでちょっとだけ待ってて!」
「え、なんで」
「なんで?」
「別にロビーでもいいでしょ?」
「えっ、あっ、えっと」
「あの辺、関係者しかいないっぽいし私この辺で待つよ」
「いや!あの、その!私その、関係者の人に会いたくて!ロビーだと人いっぱいだし、時間になると追い出しくらっちゃうし!」
「まあ仁花が関係者の人と会うなら……」
「じゃああの辺で待っててね!すぐ戻るから!」
そう言って何処かに消えていった仁花を不思議に思いながら廊下を歩き、自動販売機の近くまで来た。横を通り過ぎていくのはスタッフの人ばかりのようで少し不安になる。なにか声をかけられたらどうしよう、仁花のこと話したら大丈夫かな、とソワソワしていると急に肩を叩かれた。
「ひっ……!」
「わ、悪い」
振り返れば、そこに居たのはユニフォーム姿の飛雄だった。
「え、」
どうして。なんで飛雄がここに。もしかして通りかかって私を見つけたのだろうか。でも声なんて、掛けてくるはずがないじゃないか。
「その、なんだ、……久しぶり」
「う、うん……久しぶり、だね」
その後に何も言わない飛雄に居心地が悪くなる。
「えっと、試合お疲れさま」
「ああ、」
「あの、私仁花待ってるだけだから」
気にしないで、と言おうとしたけれど飛雄がガバッと顔を上げてこちらを見たので何も言えなかった。
「違う」
「え?」
「谷地さんに頼んだ」
「何を?」
「お前と話せるように」
「……ん?」
「もうこんなチャンス、ねえと思って」
「……あの、言ってる意味がよくわかんない」
「嘘かと思った」
「……ねえ、私の話聞いてる?」
「日向が騒いでると思ったら栞がいた」
「うん、まあ、日向くんに誘われたので」
「……月島」
「月島くん?」
「アイツと仲良いのか」
「え、仲良いって言うか、今日会ったのも結構久しぶりだけど」
「……ならいい」
脈絡もなく続く質問に淡々と答えた。けれどまた黙り込む飛雄にソワソワしてしまう。これなんの時間なの。
「それ、」
「……どれ?」
「ユニフォーム」
「ああ、日向くんのやつ?」
「ん、それ脱いで」
「え、あ、まあ良いけど……」
大きめのサイズのユニフォームを脱ぐ。やっぱり対戦相手のユニフォームは嫌なのだろうか。
「これでいい?」
脱いだユニフォームを軽く畳もうとすると、それを取り上げられ、すぐさま頭から何かを被せられた。
「待っ、何!?」
「それ着てろ」
「え……、ってこれ、飛雄のユニフォーム」
被せられたものに大人しく袖を通せば、それはアドラーズのユニフォームで。20の数字が見えた。よく見ればお腹の辺りにサインまで入っている。
「……やる」
「え、いいの?」
「さっき売店で買ってきた」
「え!?」
「日向にサインもらってんのに俺にもらわないのおかしいだろ」
きょとんとした顔でさも当たり前のように言ってのけた飛雄に笑ってしまった。
「ふふ、おかしいの?」
「?おかしいだろ?」
何がおかしいのか分からないといった顔の飛雄に素直にお礼を言った。
「そっか。ありがとう」
「ん」
ユニフォームを私のために用意して、そこにサインをした飛雄を想像してまた吹き出しそうになる。元カノがライバルのユニフォームを着ているのは、やはり気持ちのいいものでは無かったのだろう。
「……でさ、」
「ん?」
「あの、さ」
「うん」
「好きだ」
ここはバレーの試合の会場で。その施設の廊下の自販機の前で。私の耳に入った言葉を瞬時に理解できるほど、私は冷静ではなかった。
「……ん?」
「だから、お前のことが好きだ!」
真面目な顔をしてそう言いきった飛雄に、私はなんと返すのが正解なのだろう。
「と、唐突だね……?」
「ずっと好きだった」
「と、びお……」
「あの時は、本当に悪かった」
まさかあの時のことをそんなふうに思っていたなんて、知りもしなかった。
「……別れた頃のこと?」
「ああ」
「ううん、あの時は別れて正解だったんだよ。だから、今の飛雄がある」
まあ、私がいようがいまいが飛雄は関係なくプロになってただろうけどね、と笑いかけた。
「俺の努力とお前は関係ない」
どき、とした。本当にそう。飛雄の努力と私の存在は、関係ない。
「……うん、そうだよ」
「なのに俺はお前を蔑ろにした」
私は目を丸くした。
「……蔑ろなんで難しい言葉よく知ってたね」
「ドラマで覚えた」
本当に、素直な人だ。
「多分あの時だって本当は上手くやれたんだ。俺がそういう、恋愛、のやり方が下手くそだっただけで」
「ううん、私も下手くそだったし。飛雄のせいじゃない」
「今なら、ちゃんと分かってる」
「飛雄……」
「だから、俺と、やり直してください」
飛雄は綺麗な角度でお辞儀をした。
「飛雄」
「なんだ」
「私、普通の人だよ」
「?」
「飛雄と、違いすぎるって言うか」
彼と私には障害しかない。普通の恋愛は、多分できないわけで。
「ほら、飛雄はスポーツ選手なわけじゃん。私は普通の社会人で、その、きちんと飛雄のサポートとか出来ないし、支えきれないかもしれないし……」
「別にそんなの頼んでねえ」
「そ、うだけど」
「隣にいてくれるだけでいい」
そんなに嬉しい言葉を掛けてもらうほど、私はできた人間ではない。飛雄の隣にいて、何ができるかも分からない。でも。
「もう絶対、離さねえから」
そう言ってくれた飛雄を突き放すことなんて出来なくて。
「……うん」
私がそう返事をすれば、ギギギ、とぎこちなく腕を伸ばす飛雄の胸元に飛び込んだ。飛雄だ。こんなに近くに、彼がいる。
すると遠くから影山ーと彼を呼ぶ声がした。
「あっ、やべっ」
飛雄はまだユニフォームで、ファンサービスの途中なはずだ。
「ほら、早く戻らないと」
「ああ……あ、連絡先」
「スマホは?」
「……ロッカーだ」
ダッシュで取ってくる、という飛雄を私はとめた。
「後から仁花に聞いて」
「わかった」
そのまま背を向けた飛雄に、私も仁花を探そうと背中を向けようとした。
「……栞」
「な、」
ちゅ、と音を立てて唇を奪われた。
こんな所で何してるの、と言う暇もなく私は走り去る飛雄の背中を見つめるしか無かった。
後悔のその先一瞬で取り戻した青春に
目眩がした