生まれた時から両目が赤くて、髪は黒い。
赤と黒なんて、怖がらせる最強のコンビじゃないですか。

んでもって、中身は既に18歳の俺。

ほとんど泣かないし、赤ん坊らしくない振る舞いに「鬼子」って言われた。


あと他にも理由はある。
どうやら俺は双子の片割れでした。

「でした」って言うのは、実は片っぽ生まれた時に既に死んでたんだよね。
悲しい。

で、この時代で双子は「忌み子」って言われてて、それが片っぽ死んでて、片っぽはこんなんじゃそりゃ怖い。

俺だって怖い。


自分の顔がどうなってるか分かんない。
この時代、鏡持ってる人少ないからさ。

一回水桶に映った自分の顔見た事あるんだけど、暗かったから目の色分かんなかった。


でも自分の容姿にビックリ。

CMに出そうなくらい、整ってる。
しかもちょっとハーフみたいな顔付き。
ほら、よくあるじゃん。
純日本人なのに外国人みたいな顔した奴って。


多分、外国人って見慣れてないし、外国人の事初めて見た奴が「鬼」って間違えたのが鬼の始まりらしいし、これも理由かな。

でも正直、自分でも作り物みたいで怖いとは思った。

　

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