■ 眠いけど



全部食べきりたいなぁ。
なんて、張り切って食べたはいいものの、朝から歩いてお風呂に入ってまた歩いて帰ってきたから、どうやら俺の体の疲労はピークらしく。
おまけに満腹になってしまっては、子供の俺に成す術はない。

ゆっくりとだが瞼がとろんとしてきた俺に、じぃちゃんが先に寝るかと聞くがプルプルと首を振る。

だって食べたいし、残したくないし。
でもやっぱり眠い。

片手には味噌汁、もう片方には箸を持って口に含んだままもごもごとやっていれば、小太郎に危ないからと味噌汁を取られ、咥えていた箸もするりと引き抜かれた。


「まだ、たべる…」

「……」


うん、後でね。
とでも言うように自分の方に寄りかからせて、たむたむと背中を叩かれてしまえばもう眠るしかない。
ついでにじぃちゃんからもわしゃわしゃと頭を撫でられる。


「夜にもう一度出かけるからのぅ、今のうちに寝とけ」

「んぅ〜……」


関節が外れてるんじゃないかってぐらいくにゃくにゃになりながら、小太郎に寄りかかる。
これは本気で眠いなぁ…、ていうか、もう一度出かけるってどこに行くんだろ?

そう考えたのを最後に、完全に意識は夢の中に入っていった。


小太郎の子守りレベルはズルいと思います。





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