袖匹小僧

昔、貧乏な家に子供が共働きの両親と住んでいた。冬が近づき日が落ちるのが早くなったある日、隙間風が怖かったのか、最近噂の盗賊を恐れたのか、或いは両親が恋しかったのか、一人っ子であるその子は家のすぐそばにある地蔵の隣に座り込んで両親を待っていました。時は逢魔ヶ時だったそう、二人が帰ってきた。足音を聞いて地蔵の影から飛び出した子供。しかし子供には暖かい抱擁も優しい言葉も無く、冷たい刃が降ってきた。両親は、黄昏の薄暗さで咄嗟に子供を噂の盗賊だと思ったらしい。その悲しい事件以来その近辺では夕方以降に出歩くとふと誰かに袖を引かれるらしいが振り返ると消えてしまうと言われている。
この百鬼夜行に参加している彼に袖を引かれても振り返ってしまってはお話ができません、どうすれば話せるか、存分に頭を悩ませてください

「あれ…?僕、何してた…んだっけ…?あ…人……ねぇ、ここ、どこ?教えて…?…………行っちゃった。」

Actor:コノハ

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