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飴玉ラプソディ



(喜多海×烈斗)




「…うわ…」
「おぉ。」


目の前に置いてある段ボールを見て烈斗はため息を吐き、喜多海はあまり変えない表情を少し動かした。。


この段ボールが届いたのは、一週間前。
宛先人は今は稲妻ジャンパンにいる吹雪だ。

段ボールの中身には一体全体、何を考えているのかと思うくらいの多量の飴玉が入っていた。

吹雪曰く、「円堂くん達とスーパーのくじやったら飴玉、1年分当てちゃってね。烈斗にも分けてあげるね。」と、押し付けるように無理矢理送ってきたのである。




「吹雪は…何を考えているんじゃ。」


再度、烈斗は溜息を深くつき飴玉いっぱいの段ボールに手を突っ込んだ。カサリと飴玉の入った袋が嵩張る音がし、えいと手を引っこ抜く。そして、手に握られた飴玉の袋に書いてあった味の名を見て烈斗はげんなりとした顔をした。


「…うお、」
「?」


味名は、『シークレット』

つまり、秘密の味とかいうヤツだ。
全く、こういう飴が1番困る。
なんか、こう明らかに変な名前のヤツは食べなければ済むのだが、シークレットはそういう訳にはいかない。

なぜならというと、もしかしたら、実は凄く美味かもしれないからだ。
人間、そういう秘密があると気にならずにはいられない生き物だ。

烈斗は、ゴクリと生唾を飲み込み袋を開けた。中からは鮮やかなピンクと黄色の混じった明らかに怪しそうな飴玉。


「…ハズレじゃぁ…」
「そうなのか??」
「だって、この飴玉の色、みてみろよ。怪しげじゃないか?」
「そんなの食べて見ないとわからない。」


烈斗は、今すぐにでもこの飴玉を地面に投げ捨てたかったが喜多海にじっと見つめられてしまい、う と少し後ろに退った。


「本気か?」
「?」


そして、暫く頭にハテナマークを浮かべた喜多海と飴玉を烈斗は交互に見比べ、ゴクリと生唾を飲んだ。


「んっ!!!……!!!!」


そして、地面に行くはずだった飴玉を口の中に頬り込んだ。

その瞬間。
烈斗の表情はぐにゃりと歪んだ。


「まっ………ずぅぅうえ!!!!!!」


飴玉は、びっくりするくらいのゲロ甘。
甘いものが苦手な烈斗は飛び上がる程の甘さに一気に顔を真っ青に染めていった。


「き 喜多海っ、みず、水!!!!!」


急いで吐き出そうと、涙目で喜多海に訴えると喜多海は何を思ったのか。

一瞬、きょとん、とした表情をして、水の代わりにぐいっと己の顔を差し出してきた。



「んぐ、喜多海、み、ず……………ん…?!」



コロン、と飴玉は烈斗の歯に当たり、次にカツン、と喜多海の歯に当たった。


「……………きた、み…」
「そんなに、甘い??」


コロン、とまた飴玉が喜多海の口の中で跳ねる。


口の中に微かに残るけだるさと、唇のまた新たな甘さがグルグル混ざり合い、また、新しく烈斗に熱を生み出す。

まるで、先程の飴玉のような色合いで。

ピンクと黄色が混ざり合う。



End.forきなさま




あとがき....

遅くなりました!!
キリリクの方です(^-^;


え、と喜多烈は一度やってみたかったCPなので今回書かせてもらえてとても嬉しかったです\^o^/


喜多海くんは、烈斗くんにベタ惚だけど口数が少ないからそうゆうのは行動で示しちゃう、っていう感じです。


では、リクエストありがとうございました!!


まちあ。






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