朝、7時。起床時間 キラキラと眩しい朝日が私を照らし出す。 何かと思い目を開けると真上に見慣れた赤い髪の君がこちらを見ていた。 「ん…はる…や。」 「起きたか? 風介。」 晴矢は「ほら、さっさと起きろよ。」と手を差し延べてくる。 私はその手をじっと見つめ、そのあと晴矢の顔を見つめた。 「ほら、」 「………一人で起きれる。」 しかし、私はその手を無視してベッドから立ち上がった。 後ろから、晴矢の小さな舌打ちが聞こえた。 「んだよ。可愛くねーな。」 「うるさい。」 そのまま、ドアの脇に投げ捨てられているカーディガンを手に取り、ドアノブに手をかけた。 「あ、待てよっ!!」 「早く来い。ばか晴矢。」 「誰が起こしに来てやったと思ってるんだよ!! 礼くらい言え!!!」 「お前は、カーテンを嫌がらせのように開けただけだ。」 「なんだとっ!!?」 朝から晴矢のうるさい罵声を背中で感じながらまたやってしまったと少し後悔をする。 だから、たまには 「晴矢っ」 「あんだよ、」 素直にだってなってみる。 「おは、よ ぅ !!!! ばーか!!!」 目の前の晴矢の顔が「はぁ?」と歪む。 そして、ニヤリと口角が上がった。 「素直じゃねーな。」 確かに、今のは素直じゃなかった。 「くそったれ。」 End |