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夢少年




「最近、夢と現実の区別がつかないんだ。」

君はそう悲し気に笑った。

「夢の世界に気付いたら、すがってるんだ。」

言葉ではそう簡単に言ってはいるけど言葉の端々はふるふると小さく震えていた。

「夢の中に行きたい。そう思うようになってた。」

「けれど、夢の中に行ってしまったらきっと僕は消えてしまう。ああ、でも、それでもいいかもしれないね。」

君はまた笑った。

「僕は消えたいのかもしれない。」

君はゆっくりと瞳を閉じた。
ああ、君は行ってしまうんだね。
夢の中へ、姿を消してしまうんだ。

オヤスミ。

君が消えると同時に僕の中から大切なものが消えた。

オヤスミ。
オヤスミ。
お休みなさい。












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