ちょっとの遊び心から
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ケーキ、潰れた…

せっかく冷やしておいたケーキが…




「このっ…ふざけるなよ…」

能力、『封印』発動。


静かに怒りを込めながらイヨは能力を発動した。




パンッ!と言う音と同時に指令室を覆い尽くしていた重力が元に戻った。


「俺の能力が消えた…?」

「イ、イヨの能力だよ…骨ミシミシする…」

「ナイスッスイヨ!でも体痛い…」


「焔羅ももうこんなコトしないでね!!」

めっと可愛く焔羅を指摘する華蓮。


「わ、悪ィ華蓮。
イヨ、サンキューな。熱くなり過ぎた」

「…………………。」

「イヨ?」

「…………………キ」

「は?」

「ケーキ…」

「ケーキ?」

「苦労して並んで買ったのに…3時に食べようって楽しみにしてたのに…グシャッって、グシャッって…」

「…イヨ?」

「お前のへたっぴな重力操作のせいだこのアホムラ!!」

「アホムラ!?」

「アホムラ…ここに新しい言葉が誕生したッス!」

「アホムラー♪」

「蒼と十闇は黙ってろ!!」




食べ物の恨みで怒りMAXなイヨは能力『棘』を発動させ、床から棘を出した。

「やはりお前は能力の使い方がなってない!ケーキの恨みも含めてここで基礎から叩き直してやる!」

「良いぜ上等だ!ついでにどっちが強いか決めてやらぁ!!」



その言葉が合図に棘が部屋を舞い、重力が物を浮かせたり壊したりしていくもはや部屋とは言えない指令室。


「二人ともやめな…うわっ!」

「でっ!!」


何とか二人を止めさせようと十闇が制止の言葉を言おうとしてもポットが飛んできてそれを避けたら更にそれが蒼の頭にクリティカルヒットする始末



この時蒼の何かもプツンとキレた。


「もーう怒ったッス!さっきから十闇が降ってきたり避けたりで俺ばっか痛い思いしてるッス!」

そして腰に差していた刀を抜き

「十闇のバカッス!!」

「ちょ、危ない!!」


ガキンッ

振りかざす蒼の刀を十闇はすぐさまメリケンサックを形状変化させ鎌にすると斬激を受け止める。


「なかなかやるッスね…ただの女よりの男だと思ってたのに!」


カチーン

「今のセリフ何なのかなぁ?オレはイヨの相棒やってるんだ。そこら辺のヤツとは違うし!君とかね。」

「言ったッスね!死ねッス!」

「その言葉そのまんま返してあげるよ!」