▼ Thing left behind
緋里さまのnatural続きです
例の如く、勝手にです。わーい!
『今≠ノ満足していればそれでいいじゃない』
そんな声がしてソラは目が覚めた。喉がカラカラで汗を流していたことに気がつく。外は光を射したばかりで寒さが漂っていた。まだ早朝だった。
ソラは上半身を起こして時計を見た。まだ朝の5時。ベッドから降りて水を飲むとシャワーを浴びた。
どうせ起きたのだから、とソラはシャワーから出るとジャージに着替えて外へ走りに行こうとした。自分の部屋に鍵をかけて、欠伸をしながら廊下へ出て少し歩くと後から「ソラ」と声をかけられた。
「ああ、ごめんルイト。起こした?」
「や、別にいいけどよ。こんな早くにどうした?」
「なんか目が覚めたから走ろうかと」
「付き合う」
「オレに追い付けるの?ルイトって」
「マラソン大会じゃねーんだから競争する必要ないだろ」
ルイトはため息をひとつしてからソラの後へついていった。
二人がロビーへ出た時に人影をその視界にとらえた。その人影はイヨ。イヨとソラ、ルイトは目が合い、互いに軽く挨拶を交わす。
ルイトが用件を聞くとイヨは、ツバサに会いに来たのではなく忘れ物をしたらしい。
「忘れ物って?」
「弾だ。1ダース忘れてしまった。」
「弾って高いよね。どこで忘れたの?」
「いつも泊まる部屋だ」
「ああー、そこって昨日ルイトとジンが掃除してなかった?」
「した。銃弾だろ?保管してあるからちょっと待ってろ」
ルイトがいつもの黒いイヤホンに手をかけながら駆け出した。
ロビーにポツンと残った二人のうち黒髪のソラが欠伸をした。
「なんだ、ソラ。しっかり寝てないのか?」
「まーね。イヨさんは平気そうだけど。よく寝たんだ?」
「今日はもともと任務があるから、今はついでだ」
「なるほど、ところでイヨさん」
「イヨ、でいい。で、なんだ」
「イヨさんの最優先事項ってなに?」
「だからイヨだ。――どういう意味だ」
「そのまんま。深い意味はないよ」
「……っ」
「ちなみにオレはウノ様、次は……、まあ今はいいや」
ソラは相変わらず表情に感情を写し出さずに淡々と言った。
━━━………‥‥・・
微妙なところで緋里さんにパス!←