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せっかくのコラボなので他のキャラとも絡めよ!!キャンペーン。今回の被害者はイヨさん









「あ、イヨさん!こんにちは」

「ツバサは今昼食とりに行ってるから今はいねーよ。」

「2時間も帰って来てないな…。リャク様と喧嘩でもしてるんだろう」



イヨがツバサを訪ねて彼の書斎まで来たが、肝心の本人がいなかった。いたのはシドレ、ワール、アイの3人。シドレは自分専用のノートパソコンを見てニヤニヤ、ワールは書斎にある文鎮でお手玉を、アイは大人しく本を読んでいる。この3人とイヨの遭遇率は高い。なぜなら、この3人は暇さえあればツバサの書斎に出没しているからだ。ツバサに用があって来るイヨとバッタリ鉢合わせなどよくあることだった。



「喧嘩?」



イヨが首を傾げた。ツバサが喧嘩など、なかなか想像がつかなかったのだ。といっても、イヨが想像するのは口喧嘩という生やさしいものでなく、武力行使で流血沙汰になる方だ。



「はいっ!!もうそ…想像するだけでご飯三杯イケますhshs
受けっビバ右!right!ナナリーさんが羨ましいです!ツバサさんleftでリャク様right!」

「?」

「ああ、アイツは無視していいから」

「シドレはたまによくわからない事を言うな。ワールとアイは訳せるのか?」

「訳せない訳したくない…」



ワールとアイはそれぞれの行為をやめて、深いため息をした。
相変わらずシドレは息を荒くしてテンションを上げている。イヨは関わってはいけない強烈な空気を悟り、取り合えずワールのいう通り無視しておくことにした。

ガチャとドアが開き、不機嫌なツバサが入ってくる。明らかな負のオーラに誰も関わらない。イヨを視界に捉えると「着替えてくる」と一言残して別の部屋に入って行った。



(……痴話喧嘩ですかね。)



シドレが胸の中で呟き、イヨはなかなか見ない彼の露骨な不機嫌さに多少なりとも驚き、リャクという人物に興味を抱いた。



「リャクとはどんな奴なんだ?できれば会ってみたい」

「リャク様はボスですので会えませんよ。ボスは簡単に姿をみせません。ツバサさんは例外なんですけどね…」

「てかリャク様は研究?に没頭にてるからなー…」

「会えないからツバサに聞いてみればいい」

「でもそしたらツバサキレるんじゃね?」

「そうか…。」

「八つ当たりでイヨさんを襲うんですねっ!無理矢理はぁはぁ」

「無理矢理ってか束縛も入りそうだよな」

「ツバサ変な薬持ってるから使ったりして。拷問とかにつかう用だから威力は期待できるだろ」

「私、縛るの好きなんですよねー。縛られるのは嫌ですけど」

「俺は束縛より羞恥派」

「なっ、な……ッ!」



シドレたち三人の会話の意味がわかってしまったイヨは顔を真っ赤に紅潮させて彼らから距離をとる。



「私、女の子同士でもいけるんですよねー」



企むように笑うシドレのせいでイヨは危機感を得た。ちょうどそこに着替えたツバサが戻ってきて、シドレのところに真っ直ぐ向かう。



「減給」



たった2つの文字はこれでもかというくらいの威力があった。シドレはワールに抱きつきながら騒ぐ。



「嫌ぁぁっ!近づかないでください!!潰しますよ!?って、減給も嫌ぁぁぁぁああ!!」

「ツバサかなり嫌われてるんだな…」

「シドレは男嫌いなんだよ。ワールとアイを除いて。」



ツバサはため息をついた。そしてイヨの方へ向く。



「イヨ、男装してみれば?」



含み笑いをしたツバサは、それを言うとイヨをつれ、シドレたちを残して書斎を出た。





━━━━━━━………‥‥・・


オチが思い付かなかった




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