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ルイト視点



今日は紅を部屋に呼んだ。この前CDを貸す、という話題になったからだが、紅の好みがわからなくて本人に選ばせようと思ったのだ。

組織の建物の一階から三階はボスと補佐以外のメンバーの部屋だから別に入っても構わない。その上と地下は外部者立入禁止だ。組織の仕事関係のモノがたくさんあるし、研究や情報はそこで働いている。



「へえー、広いね」

「まー、表面では学生寮って言ってるしな。四階から上にいくとボスや補佐が待ち構えてるから行くなよ。」

「待ち構えてるって…、ゲームみたいなこと言うんだね?」

「……悪かったな…」



俺が顔を反らしていたら耳元で「拗ねないで」と言われた。
実際、耳元にはイヤホンがあって…吐息とか、感じないけど、な んていうか…。と、とにかく、俺は焦って、自分でもわかるくらい赤面して、体温が上がるのを感じだ。

恥ずかしくなって顔を隠すために紅より何歩か前を早歩きで進む。紅がいる方からクツクツと笑いを抑えようとする声が聞こえた、が………、聞かなかった事にした。うん、聞こえない。聞こえない。

黒い廊下では途中、シドレとアイとワールの三人組とすれ違った。シドレは紅潮して質問攻めにしてくる。「フラグたってますが回収しましたか!?」「イケメソ、ハスハス」「薔薇の花園!」だとか言ってた。
……けど、こ、紅が、こう…、俺を寄せてなんていうか、俺たち付き合ってます、みたいな発言するからもう、大変で…。

だから部屋に着いた今、紅にガツンと言った。
……仕返しされる、と気が付いたのは紅の眼が変に光を宿した時。



━━━━━……‥‥・・

ルイトはヘタレなんですよ、多分。ルイトの隣の部屋はソラなのできっと後でなにか言われたんでしょうねー。

ちなみに付き合ってます、みたいな発言は、ご想像にお任せします。





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