世界魔術師協会
 

 
世界魔術師協会
[セカイマジュツシキョウカイ]


魔術師たちの間では「協会」と呼ばれている魔術師界最大の組織。
しかし組織とはいえど、ほとんど名ばかりである。協会を名乗ったこの超巨大組織の主な活動はない。これは、世界中に散らばる魔術師という存在の名前を総括的に登録することのみの存在意義をもつ。つまり、戸籍のようなもの。
協会は戸籍以外にほとんど機能しないとされる一方で、影で世界中の魔術師を管轄しているといわれる。犯罪を犯してしまった魔術師、人道にそれた魔術師、はたまた世界魔術師協会の規約を破った魔術師などに体裁を下す。おおざっぱにいえば治安組織のような一面もある。
あくまでこの仕事はメインではない。この世界魔術師協会は戸籍そのものという認識だ。

実は、協会のうちにさらに魔術師たちの組織、派閥がいくつも存在している。その組織や派閥というのが、魔術師たちの治安を守り、体裁を下すものであったり、魔術へ没頭して研究を繰り返すものであったり、ひとつの大きな魔術の完成へ向けて日々精進するものであったりする。これら組織や派閥を統括するのが世界魔術師協会。戸籍としての機能がメインである反面、協会の上層部は内に存在するあらゆる組織や派閥を統括しているのだ。

――このように、戸籍として協会に所属する魔術師というのは世界で99%と言われている。公に言われていないが、協会に登録するのは義務である。
稀に協会に所属しない魔術師が存在する。その理由は様々。魔術師を名乗る素人、はぐれもの、存在を秘匿された魔術師、協会ができる以前から存在する魔人のような超長寿の魔術師などなど。こういった者は、いわゆる「わけあり」だ。

例えば。
横山陽香はそのうち、戦闘代行人が集まる組織に所属していることになる。ちなみにこういった戦闘代行人の組織は方針の違いにより、複数存在する。
花岸理貴とメアリー・ルースは協会に所属しているものの組織にはどこにも籍をおいていない。
姫子松昴は力が弱すぎるため、登録を見逃されている魔術師だ。