プロローグ



忘れないで。私があなたを愛しているということを。あなたがうまれてから、こうしてあなたを想うこの瞬間だって、少しも変わらず愛しているということを。

私もあなたも、月日が経って立場も囲う仲間も以前とは違うけれど……。私は本当にあなたを愛しているのよ。
信じて。疑わないで。
こうしてあなたに銃口を向けられている今だって。

いくらあなたが私のことを憎らしいと、殺したいと叫んでも、どれだけ私のことを嫌おうとも――。私があなたにむける無償の愛は変わらないでしょう。
愛しているわ。あなたが愛おしい……。
この口からあなたの耳にそれを伝える資格など私にはない。けれど、どうか……、どうか……、この愛よ、伝わって。