SSS





「おい起きろよソラ!!」

「うるさい。寒い」

「これぐらいまだ平気だろ!痛!蹴るな!」



この状況を説明するなら一言だ。
ルイトがオレを起こしに来た。

冬の朝は異常に寒い。温度計が一桁を示すくらい極寒だ。そりゃあ、寒い国に生まれたルイトは一桁くらい平気だろう。マイナスの経験者だしね。でもオレとルイトじゃ価値観が違うというか、感覚が違うというか……。
もうなんでもいいや。とにかくオレは布団の中へ引きこもる。ベッドは暖かい。ルイトと違って暖かい。薄情者なんかと違って暖かい。薄情者ってこういうときに使うっけ?まあいいや。



「うわ」

「さっさと着替えてこい馬鹿!」

「布団剥ぐとか、最低ー。風邪ひくー。優しいレイカのところへ行くー」

「おい逃げるな!」



自分の部屋を飛び出し、廊下を歩く。ルイトが背後でなにか言ってるがそんなことはどうでもいい。今、気付いたのだ。ベッドの中より部屋は寒かったが、部屋より廊下の方が寒い。やばい、凍死しそう。






2012/01/23 08:44



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